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条文全文・解説 — 司法試験・予備試験・法学部生向け
債務の履行が契約その他の債務の発生原因及び取引上の社会通念に照らして不能であるときは、債権者は、その債務の履行を請求することができない。
2契約に基づく債務の履行がその契約の成立の時に不能であったことは、第四百十五条の規定によりその履行の不能によって生じた損害の賠償を請求することを妨げない。
出典: e-Gov 法令データベース(法務省)
履行不能の判断基準(2017改正で明文化)
債務の履行が契約その他の債務発生原因及び取引上の社会通念に照らして不能であるときは、債権者は履行請求できない。旧法下で判例・学説により形成されていた履行不能ルールを明文化。物理的不能のみならず社会通念上の不能も含む(最判平8・5・31)。
原始的不能の効果(2項)
契約成立時に既に履行不能であっても、415条の損害賠償請求は妨げない。旧法解釈の通説(原始的不能の契約は無効)を改め、契約自体は有効としつつ債務不履行責任を認める構成に転換。受験必出論点。
履行請求権の限界
強制履行(414条)・追完請求(562条)も本条による限界に服する。代替的不能・経済的不能の判断は契約類型・取引慣行を踏まえる。
債務不履行責任との関係
履行請求権が認められなくても415条1項ただし書に該当しなければ損害賠償責任は別途成立する。請求権の構造を二元化した点が改正の眼目。