民訴法2026-04-096

民事訴訟法246条(処分権主義)— 申立事項拘束と一部認容

処分権主義の意義・申立事項を超える判決の禁止・一部認容判決の可否。民事訴訟法の基本原則を試験対策として整理する。

民事訴訟法246条は処分権主義の根拠規定で、「裁判所は申立事項を超えて判決してはならない」という原則を定める。予備試験・司法試験では処分権主義の意義・限界・例外が論点となる。

条文

民事訴訟法第246条申立事項

裁判所は、当事者が申し立てていない事項について、判決をすることができない。

処分権主義の3つの内容

処分権主義の3場面

① 訴訟の開始

訴えの提起は当事者の意思による(不告不理の原則)。裁判所は職権で訴訟を開始できない。

② 審判の範囲(246条の核心)

裁判所は申立事項を超えて判決してはならない。100万円の支払いを求めた場合、裁判所は120万円の支払いを命じることはできない。ただし一部認容(80万円)は可能。

③ 訴訟の終了

取下げ・請求の放棄・認諾・和解により当事者の意思で訴訟を終了できる。裁判所は強制的に終了させられない。

「申立事項を超える」の判断

246条の「申立事項を超える」かどうかは、訴訟物(請求の趣旨と原因)を基準に判断する。質的超過と量的超過の両方が問題となる。

  • 量的超過:請求額100万円に対して120万円を認容 → 違反
  • 質的超過:所有権確認請求に対して占有回収を命じる → 違反
  • 一部認容:100万円請求に80万円認容 → 適法(申立事項の範囲内)
  • 附帯処分:仮執行宣言は申立なくとも付与可(民訴法259条1項)

弁論主義との関係

処分権主義は「訴訟物の特定・範囲」を当事者が決定する原則。弁論主義は「訴訟資料(事実・証拠)の収集」を当事者の権能とする原則。両者は異なる次元の原則であり混同しないこと。

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