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条文全文・解説 — 司法試験・予備試験・法学部生向け
売主が買主に目的物(売買の目的として特定したものに限る。以下この条において同じ。)を引き渡した場合において、その引渡しがあった時以後にその目的物が当事者双方の責めに帰することができない事由によって滅失し、又は損傷したときは、買主は、その滅失又は損傷を理由として、履行の追完の請求、代金の減額の請求、損害賠償の請求及び契約の解除をすることができない。
2この場合において、買主は、代金の支払を拒むことができない。
3売主が契約の内容に適合する目的物をもって、その引渡しの債務の履行を提供したにもかかわらず、買主がその履行を受けることを拒み、又は受けることができない場合において、その履行の提供があった時以後に当事者双方の責めに帰することができない事由によってその目的物が滅失し、又は損傷したときも、前項と同様とする。
出典: e-Gov 法令データベース(法務省)
規律
売主が特定した目的物を買主に引き渡した後に当事者双方の責めに帰すことができない事由で滅失・損傷したときは、買主は追完請求・代金減額・損害賠償・解除をすることができず、代金支払を拒めない(1項)。売主が契約適合の目的物の履行を提供したのに買主が受領拒絶・受領不能の場合、提供時以後の双方無責の滅失・損傷も同様(2項)。
趣旨
危険の移転時期を「引渡し時」(または受領遅滞時)に明示。536条1項(双務契約の危険負担=債権者の反対給付拒絶権)の特則として、買主側に危険を移転する。
受領遅滞による危険移転
2項は受領遅滞(413条)の効果として危険の移転を定める。買主が正当理由なく受領拒絶した時点で目的物が滅失・損傷しても、買主は代金支払義務を免れない。
適用要件
①特定物または特定された種類物、②引渡し(または契約適合の履行提供)、③引渡し後(提供後)の滅失・損傷、④双方無責。