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条文全文・解説 — 司法試験・予備試験・法学部生向け
意思表示は、次に掲げる錯誤に基づくものであって、その錯誤が法律行為の目的及び取引上の社会通念に照らして重要なものであるときは、取り消すことができる。
2意思表示に対応する意思を欠く錯誤
3表意者が法律行為の基礎とした事情についてのその認識が真実に反する錯誤
4前項第二号の規定による意思表示の取消しは、その事情が法律行為の基礎とされていることが表示されていたときに限り、することができる。
5錯誤が表意者の重大な過失によるものであった場合には、次に掲げる場合を除き、第一項の規定による意思表示の取消しをすることができない。
6相手方が表意者に錯誤があることを知り、又は重大な過失によって知らなかったとき。
7相手方が表意者と同一の錯誤に陥っていたとき。
8第一項の規定による意思表示の取消しは、善意でかつ過失がない第三者に対抗することができない。
出典: e-Gov 法令データベース(法務省)
① 意思表示に錯誤があること
表示錯誤(表示と内心の不一致)と動機の錯誤(基礎事情の錯誤、2項)に大別。2020年改正で両者が統一的に規律されるようになった。
② その錯誤が法律行為の目的および取引上の社会通念に照らして重要なものであること
客観的重要性。表意者が錯誤を知っていたら意思表示をしなかった、かつ通常人も同様の場合に満たされる。
③ 表意者に重過失がないこと(3項)
重過失ある表意者は取消しを主張できない。ただし、相手方が悪意・重過失の場合、または共通錯誤の場合は例外(3項各号)。
④ 動機の錯誤の場合は動機の表示(2項)
基礎事情の錯誤は、その基礎事情が法律行為の基礎とされていることが表示されていた場合に限り取消しが可能。
最判昭29・11・26(動機の表示)
動機が明示または黙示に表示されて法律行為の内容となった場合に限り、動機の錯誤による無効(現行法では取消し)を主張できる。
最判平28・1・12(基礎事情の錯誤)
改正前判例として、基礎事情が黙示的に表示されている場合の錯誤を認めた。改正法2項の基礎となった。
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