①三段階審査の各ステップを正確に論述できる。②違憲審査基準を権利の種類・規制態様に応じて選択できる。③統治問題の処理手順(権限根拠→限界→越権の有無)を示せる。④判例を引用して結論を導く型を身に付ける。
条文の「選択」だけでなく「当てはめ根拠」が必要。「本件行為はXという性質を持つため、○条○項の保護領域に含まれる」という一文を必ず書く。根拠なしの条文指摘は半答案として扱われる。
精神的自由×内容規制→厳格審査(やむにやまれぬ利益・LRA)。精神的自由×内容中立→中間審査(重要利益・実質的関連性)。経済的自由×消極規制→厳格合理性(積極目的の合理性)。経済的自由×積極規制→明白性原則(立法府の裁量尊重)。
薬事法事件(昭50)は距離制限規制を違憲とした消極目的規制への厳格合理性基準の適用例。小売市場事件(昭47)は積極目的規制への明白性原則の適用例。両事件の規制目的分類とその帰結を対比して覚えること。
令和3年予備試験論文式憲法は「デモ行進規制条例の合憲性」で表現の自由×内容規制型。令和4年は「医師免許取消処分と職業の自由」で22条×消極目的規制型。平成30年は「政教分離と間接的援助」で20条型。答案の型は同じでも問われる権利・規制の類型を素早く分類できることが鍵。
統治問題は「人権問題の審査基準に相当するものを立てる」という感覚が重要。例えば解散権の限界を論じる際は、①根拠条文(7条・69条)→②限界の論拠(二説の対立)→③本件への当てはめ(問題文の事実の当てはめ)という構造を崩さないこと。
あてはめで問題文の事実を一つひとつ引用する習慣をつける。「問題文の〇〇という事実は△△という意味で制約の程度が強く、LRAの基準を充たすか疑問である」という形で具体的事実と規範の接続を毎文で意識すること。
憲法論文の答案は①人権問題では三段階審査(保障範囲→制約→正当化)を骨格とし、審査基準の選択理由と問題文の事実へのあてはめを丁寧に示す。②統治問題では根拠条文→権限の限界→越権の有無という三段論法で処理する。③いずれも「なぜその条文か・なぜその基準か・なぜその結論か」の理由連鎖を切らさないことが合格答案の条件である。