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条文全文・解説 — 司法試験・予備試験・法学部生向け
被相続人に対して無償で療養看護その他の労務の提供をしたことにより被相続人の財産の維持又は増加について特別の寄与をした被相続人の親族(相続人、相続の放棄をした者及び第八百九十一条の規定に該当し又は廃除によってその相続権を失った者を除く。以下この条において「特別寄与者」という。)は、相続の開始後、相続人に対し、特別寄与者の寄与に応じた額の金銭(以下この条において「特別寄与料」という。)の支払を請求することができる。
2前項の規定による特別寄与料の支払について、当事者間に協議が調わないとき、又は協議をすることができないときは、特別寄与者は、家庭裁判所に対して協議に代わる処分を請求することができる。
3ただし、特別寄与者が相続の開始及び相続人を知った時から六箇月を経過したとき、又は相続開始の時から一年を経過したときは、この限りでない。
4前項本文の場合には、家庭裁判所は、寄与の時期、方法及び程度、相続財産の額その他一切の事情を考慮して、特別寄与料の額を定める。
5特別寄与料の額は、被相続人が相続開始の時において有した財産の価額から遺贈の価額を控除した残額を超えることができない。
6相続人が数人ある場合には、各相続人は、特別寄与料の額に第九百条から第九百二条までの規定により算定した当該相続人の相続分を乗じた額を負担する。
出典: e-Gov 法令データベース(法務省)
特別寄与料制度(2018相続法改正で新設)
相続人以外の親族(典型は被相続人の子の配偶者)が無償の療養看護等で財産維持・増加に特別寄与した場合、相続人に対し特別寄与料を請求できる。改正前は寄与分(904条の2)が相続人限定で「介護する嫁」が報われない問題への対応。
家裁への処分請求と除斥期間
協議不調・不能なら家裁に処分請求可。ただし相続開始・相続人を知ったときから6か月、相続開始から1年の除斥期間。短期の除斥期間で法律関係の早期安定。
上限と相続人の負担
上限=相続開始時財産価額-遺贈価額。相続人が複数なら各相続人は法定相続分(900-902条)の割合で分担負担。請求権者は親族に限られ、内縁配偶者は対象外。