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条文全文・解説 — 司法試験・予備試験・法学部生向け
債権者は、受益者に対する詐害行為取消請求において、債務者がした行為の取消しとともに、その行為によって受益者に移転した財産の返還を請求することができる。
2受益者がその財産の返還をすることが困難であるときは、債権者は、その価額の償還を請求することができる。
3債権者は、転得者に対する詐害行為取消請求において、債務者がした行為の取消しとともに、転得者が転得した財産の返還を請求することができる。
4転得者がその財産の返還をすることが困難であるときは、債権者は、その価額の償還を請求することができる。
出典: e-Gov 法令データベース(法務省)
財産返還請求権(2017改正で新設・明文化)
受益者・転得者に対する詐害行為取消請求において、債務者がした行為の取消しとともに、受益者・転得者に移転した財産の返還を請求できる。詐害行為取消請求の請求の趣旨を整理した規定。
価額償還請求権(1項後段・2項後段)
財産返還が困難な場合は価額償還を請求できる。返還困難の典型例は受益者が目的物を消費・第三者に転売した場合等。判例(最判平成16・7・6)の現物返還原則と価額償還補充の構造を明文化。
受益者と転得者の区別(1項・2項)
1項は受益者に対する請求、2項は転得者に対する請求と整理。転得者に対する取消請求は424_5の悪意要件と連動する。
従来の絶対的取消説からの転換
旧法下の判例(大判明治44・3・24)は詐害行為取消の効果を相対的取消とし、債務者・受益者間で取消の効果が及ばないとしていたが、改正により425条で取消効果は全関係人に及ぶ絶対的取消説的構成に転換した。