刑法2026-04-248

刑法第236条(強盗罪)の構成要件と論証 — 暴行・脅迫の程度・不法領得の意思

刑法236条「強盗罪」の構成要件を解説。「暴行・脅迫の程度」「財物の取得」「不法領得の意思」の各要件と、事後強盗(238条)・強盗致死傷(240条)との関係を試験対策として整理する。

刑法第236条強盗

暴行又は脅迫を用いて他人の財物を強取した者は、強盗の罪とし、五年以上の有期懲役に処する。 2 前項の方法により、財産上不法の利益を得、又は他人にこれを得させた者も、同項と同様とする。

刑法236条の強盗罪は、暴行・脅迫という手段の特殊性から、窃盗(235条)・恐喝(249条)と明確に区別される。法定刑は5年以上の有期懲役と重く、司法試験では240条(強盗致死傷)への発展論点とともに頻出する。

構成要件の核心:暴行・脅迫の程度

強盗罪の暴行・脅迫は「社会通念上、相手方の反抗を抑圧するに足りる程度」が必要(最判昭和24年)。これが強盗と恐喝の分水嶺になる。恐喝(249条)の暴行・脅迫は「害悪の告知により畏怖させる程度」で足りる(反抗を抑圧しなくてよい)。

刑法236条 要件分析

① 暴行・脅迫(反抗抑圧に足りる程度)

暴行は有形力の行使(直接・間接を問わない)。脅迫は害悪の告知。「反抗抑圧に足りる程度」は客観的基準(一般人基準)で判断。被害者が実際に怯えなくても成立しうる(最判昭和24年)。

② 財物の強取

強取とは、暴行・脅迫に基づき被害者の意思に反して財物を移転すること。1項は財物(有体物)、2項は財産上の利益(無体の利益)を対象とする。占有移転が強取の核心。

③ 不法領得の意思

権利者を排除し、経済的用法に従って財物を利用処分する意思(大判大正4年)。使用窃盗との区別に使う。強盗でも不法領得の意思が必要(判例)。毀棄目的の場合は強盗罪ではなく強要罪(223条)+器物損壊罪(261条)の構成になる。

重要関連条文

  • 刑法238条(事後強盗):窃盗後に逮捕免脱等のために暴行・脅迫した場合
  • 刑法239条(昏酔強盗):人を昏酔させて財物を盗む行為
  • 刑法240条(強盗致死傷):強盗の機会に死傷を生じさせた場合。結果的加重犯
  • 刑法241条(強盗・不同意性交等及び同致死):強盗と性犯罪の結合犯

刑法236条の条文・AI分析・演習をElencoで確認。強盗罪の論証の型を身につけましょう。