条文を読み込み中...
条文を読み込み中...
条文全文・解説 — 司法試験・予備試験・法学部生向け
第七条に規定する原因が消滅したときは、家庭裁判所は、本人、配偶者、四親等内の親族、後見人(未成年後見人及び成年後見人をいう。以下同じ。)、後見監督人(未成年後見監督人及び成年後見監督人をいう。以下同じ。)又は検察官の請求により、後見開始の審判を取り消さなければならない。
出典: e-Gov 法令データベース(法務省)
第七条に規定する原因の消滅
成年後見開始の審判の基礎となった原因事実(精神上の障害により事理を弁識する能力を欠く常況)が客観的に消滅したことを要する。単なる本人の主観的な改善ではなく、医学的・客観的な判断により原因が実際に消滅していることが必要であり、通説・判例も本人の現在の状態が原因消滅の有無を判断する基準としている。
請求権者の限定列挙
本人、配偶者、四親等内の親族、後見人、後見監督人または検察官の請求により初めて審判取消しが開始される。請求権者の列挙は限定的であり、利害関係人であっても請求権者に列挙されていない者(例えば五親等の親族)は直接請求できず、この点は成年後見制度における民主的統制と本人の地位安定性のバランスを示す規定である。
家庭裁判所の審判権
後見開始原因の消滅は家庭裁判所が後見開始決定と同様の手続を経て審判により確認される必要がある。本条は「取り消さなければならない」と規定し、原因消滅の事実が認定された場合には家庭裁判所に審判取消しの義務を課しており、行政庁の裁量を認めない強行規定である。
審判取消しの効果
後見開始の審判が取り消されると、遡及効を生じるか否かについて学説が対立しているが、判例は原則として将来効のみを認める立場をとっている。取消しの時点以降において本人は成年後見人の保護を受けなくなり、単独で法律行為をなしうる能力を回復する。
関連条文