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条文全文・解説 — 司法試験・予備試験・法学部生向け
成年被後見人の法律行為は、取り消すことができる。
2ただし、日用品の購入その他日常生活に関する行為については、この限りでない。
出典: e-Gov 法令データベース(法務省)
成年被後見人であること
本要件は、家庭裁判所により後見開始の審判を受けた者を意味する。成年被後見人は精神上の障害により事理を弁識する能力を欠く常況にあると認められた者であり、戸籍に記載される。単なる判断能力の低下では足りず、常に判断能力を欠く状態が要求される。
法律行為であること
法律行為とは、私人の意思表示によって直接に法律効果の発生を目的とする行為をいう。契約、遺言、贈与など意思表示を必須とする行為が該当する。事実行為(物の引渡しなど)は含まれない。
日用品の購入その他日常生活に関する行為ではないこと(取消可能性の消極要件)
ただし書きは取消権の制限であり、日用品購入など日常生活に密接に関連する行為は取り消すことができないとする。判例は『日用品』を衣食住の基本的需要に関連するもの、『日常生活に関する行為』を金額・性質において通常の生活範囲内のものと解釈している。誤解しやすい点として、この例外が認められると民法9条1項の保護が全く働かないわけではなく、後見人の同意があれば有効となる点に注意が必要である。