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条文全文・解説 — 司法試験・予備試験・法学部生向け
譲渡会社が譲受会社に承継されない債務の債権者(以下この条において「残存債権者」という。)を害することを知って事業を譲渡した場合には、残存債権者は、その譲受会社に対して、承継した財産の価額を限度として、当該債務の履行を請求することができる。
2ただし、その譲受会社が事業の譲渡の効力が生じた時において残存債権者を害することを知らなかったときは、この限りでない。
3譲受会社が前項の規定により同項の債務を履行する責任を負う場合には、当該責任は、譲渡会社が残存債権者を害することを知って事業を譲渡したことを知った時から二年以内に請求又は請求の予告をしない残存債権者に対しては、その期間を経過した時に消滅する。
4事業の譲渡の効力が生じた日から十年を経過したときも、同様とする。
5譲渡会社について破産手続開始の決定、再生手続開始の決定又は更生手続開始の決定があったときは、残存債権者は、譲受会社に対して第一項の規定による請求をする権利を行使することができない。
出典: e-Gov 法令データベース(法務省)
詐害事業譲渡における残存債権者保護(1項)
譲渡会社が譲受会社に承継されない債務の債権者(残存債権者)を害することを知って事業譲渡した場合、残存債権者は譲受会社に対し承継財産価額を限度として債務の履行を請求できる。ただし譲受会社が事業譲渡効力発生時に善意なら適用なし。2014年改正で新設。
2年・10年の二重期間制限(2項)
譲受会社責任は残存債権者が①譲渡会社の詐害認識を知った時から2年以内、かつ②事業譲渡効力発生日から10年以内に請求・予告しない場合、期間経過時に消滅。
倒産手続中の権利行使制限(3項)
譲渡会社について破産・再生・更生手続開始決定があったときは、残存債権者は本条による請求権を行使できない。倒産手続による集団的処理を優先。
趣旨
事業譲渡を悪用した実質的な財産逃避(旧会社空残し詐害)から残存債権者を保護。詐害行為取消権(民424)の特則的役割。