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条文全文・解説 — 司法試験・予備試験・法学部生向け
株式会社は、何人に対しても、株主の権利、当該株式会社に係る適格旧株主(第八百四十七条の二第九項に規定する適格旧株主をいう。)の権利又は当該株式会社の最終完全親会社等(第八百四十七条の三第一項に規定する最終完全親会社等をいう。)の株主の権利の行使に関し、財産上の利益の供与(当該株式会社又はその子会社の計算においてするものに限る。以下この条において同じ。)をしてはならない。
2株式会社が特定の株主に対して無償で財産上の利益の供与をしたときは、当該株式会社は、株主の権利の行使に関し、財産上の利益の供与をしたものと推定する。
3株式会社が特定の株主に対して有償で財産上の利益の供与をした場合において、当該株式会社又はその子会社の受けた利益が当該財産上の利益に比して著しく少ないときも、同様とする。
4株式会社が第一項の規定に違反して財産上の利益の供与をしたときは、当該利益の供与を受けた者は、これを当該株式会社又はその子会社に返還しなければならない。
5この場合において、当該利益の供与を受けた者は、当該株式会社又はその子会社に対して当該利益と引換えに給付をしたものがあるときは、その返還を受けることができる。
6株式会社が第一項の規定に違反して財産上の利益の供与をしたときは、当該利益の供与をすることに関与した取締役(指名委員会等設置会社にあっては、執行役を含む。以下この項において同じ。)として法務省令で定める者は、当該株式会社に対して、連帯して、供与した利益の価額に相当する額を支払う義務を負う。
7ただし、その者(当該利益の供与をした取締役を除く。)がその職務を行うについて注意を怠らなかったことを証明した場合は、この限りでない。
8前項の義務は、総株主の同意がなければ、免除することができない。
出典: e-Gov 法令データベース(法務省)
利益供与禁止原則(1項)
株式会社は何人に対しても、株主・適格旧株主・最終完全親会社等株主の権利行使に関し、会社またはその子会社の計算において財産上の利益供与をしてはならない。総会屋対策として1981年商法改正で導入された規制。
推定規定(2項)
①特定株主への無償供与、②有償供与で会社・子会社の受益が著しく少ない場合、いずれも権利行使に関する利益供与と推定。立証責任を会社側に転換。
返還義務・関与取締役の連帯責任(3-4項)
受供与者は会社・子会社へ利益返還義務(給付物との引換可)。関与取締役(指名委員会等設置会社は執行役含む)は供与額相当を連帯支払責任。注意懈怠なき証明で免責(実行取締役は無過失責任)。
総株主同意による免除(5項)
関与取締役の支払義務は総株主の同意がなければ免除不可。