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条文全文・解説 — 司法試験・予備試験・法学部生向け
役員等がその職務を行うについて悪意又は重大な過失があったときは、当該役員等は、これによって第三者に生じた損害を賠償する責任を負う。
2次の各号に掲げる者が、当該各号に定める行為をしたときも、前項と同様とする。
3ただし、その者が当該行為をすることについて注意を怠らなかったことを証明したときは、この限りでない。
4取締役及び執行役
5次に掲げる行為
6株式、新株予約権、社債若しくは新株予約権付社債を引き受ける者の募集をする際に通知しなければならない重要な事項についての虚偽の通知又は当該募集のための当該株式会社の事業その他の事項に関する説明に用いた資料についての虚偽の記載若しくは記録
7計算書類及び事業報告並びにこれらの附属明細書並びに臨時計算書類に記載し、又は記録すべき重要な事項についての虚偽の記載又は記録
8虚偽の登記
9虚偽の公告(第四百四十条第三項に規定する措置を含む。)
10会計参与
11計算書類及びその附属明細書、臨時計算書類並びに会計参与報告に記載し、又は記録すべき重要な事項についての虚偽の記載又は記録
12監査役、監査等委員及び監査委員
13監査報告に記載し、又は記録すべき重要な事項についての虚偽の記載又は記録
14会計監査人
15会計監査報告に記載し、又は記録すべき重要な事項についての虚偽の記載又は記録
出典: e-Gov 法令データベース(法務省)
① 役員等の任務懈怠
取締役・監査役等の善管注意義務・忠実義務違反。423条と同様の任務懈怠が基礎。
② 悪意または重大な過失
任務懈怠について悪意または重大な過失が必要(1項)。軽過失では第三者責任は生じない。
③ 第三者の損害
任務懈怠と第三者の損害との間に相当因果関係が必要。間接損害(会社の倒産による債権回収不能)と直接損害(個別取引先への欺罔)の両方を含む(通説・判例)。
④ 虚偽記載等の特則(2項)
計算書類の虚偽記載、虚偽登記等、一定の類型については無過失責任に近い形で第三者責任が規定されている。
最大判昭44・11・26(429条の法的性質)
429条1項の責任は、第三者保護のために民法上の不法行為責任とは別個に定められた法定責任であり、故意・過失ではなく任務懈怠についての悪意・重過失を要件とする。
最判昭62・1・22(名目取締役)
名目的取締役であっても他の取締役の違法行為を監視する義務を負い、これを懈怠した場合は429条の責任を負う。
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