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確定期限の到来していない債権は、配当等については、弁済期が到来したものとみなす。
2前項の債権が無利息であるときは、配当等の日から期限までの配当等の日における法定利率による利息との合算額がその債権の額となるべき元本額をその債権の額とみなして、配当等の額を計算しなければならない。
配当表に記載された各債権者の債権又は配当の額について不服のある債権者及び債務者は、配当期日において、異議の申出(以下「配当異議の申出」という。)をすることができる。
2執行裁判所は、配当異議の申出のない部分に限り、配当を実施しなければならない。
配当異議の申出をした債権者及び執行力のある債務名義の正本を有しない債権者に対し配当異議の申出をした債務者は、配当異議の訴えを提起しなければならない。
2前項の訴えは、執行裁判所が管轄する。
3第一項の訴えは、原告が最初の口頭弁論期日に出頭しない場合には、その責めに帰することができない事由により出頭しないときを除き、却下しなければならない。
4第一項の訴えの判決においては、配当表を変更し、又は新たな配当表の調製のために、配当表を取り消さなければならない。
5執行力のある債務名義の正本を有する債権者に対し配当異議の申出をした債務者は、請求異議の訴え又は民事訴訟法第百十七条第一項の訴えを提起しなければならない。
6配当異議の申出をした債権者又は債務者が、配当期日(知れていない抵当証券の所持人に対する配当異議の申出にあつては、その所持人を知つた日)から一週間以内(買受人が第七十八条第四項ただし書の規定により金銭を納付すべき場合にあつては、二週間以内)に、執行裁判所に対し、第一項の訴えを提起したことの証明をしないとき、又は前項の訴えを提起したことの証明及びその訴えに係る執行停止の裁判の正本若しくは記録事項証明書の提出をしないときは、配当異議の申出は、取り下げたものとみなす。
配当等を受けるべき債権者の債権について次に掲げる事由があるときは、裁判所書記官は、その配当等の額に相当する金銭を供託しなければならない。
2停止条件付又は不確定期限付であるとき。
3仮差押債権者の債権であるとき。
4第三十九条第一項第七号又は第百八十三条第一項第二号ホに掲げる文書が提出されているとき。
5その債権に係る先取特権、質権又は抵当権(以下この項において「先取特権等」という。)の実行を一時禁止する裁判の正本が提出されているとき。
6その債権に係る先取特権等につき仮登記又は民事保全法第五十三条第二項に規定する仮処分による仮登記がされたものであるとき。
7仮差押え又は執行停止に係る差押えの登記後に登記された先取特権等があるため配当額が定まらないとき。
8配当異議の訴えが提起されたとき。
9裁判所書記官は、配当等の受領のために執行裁判所に出頭しなかつた債権者(知れていない抵当証券の所持人を含む。)に対する配当等の額に相当する金銭を供託しなければならない。
前条第一項の規定による供託がされた場合において、その供託の事由が消滅したときは、執行裁判所は、供託金について配当等を実施しなければならない。
2前項の規定により配当を実施すべき場合において、前条第一項第一号から第五号までに掲げる事由による供託に係る債権者若しくは同項第六号に掲げる事由による供託に係る仮差押債権者若しくは執行を停止された差押債権者に対して配当を実施することができなくなつたとき、又は同項第七号に掲げる事由による供託に係る債権者が債務者の提起した配当異議の訴えにおいて敗訴したときは、執行裁判所は、配当異議の申出をしなかつた債権者のためにも配当表を変更しなければならない。
3前条第一項の規定による供託がされた場合における当該供託に係る債権者(同項第六号に掲げる事由による供託がされた場合にあつては、当該供託に係る仮差押債権者又は執行を停止された差押債権者。以下この条において同じ。)は、その供託の事由が消滅したときは、直ちに、その旨を執行裁判所に届け出なければならない。
4執行裁判所は、前条第一項の規定による供託がされた場合において、その供託がされた日(この項の規定によりその供託に係る供託の事由が消滅していない旨の届出をした場合にあつては、最後に当該届出をした日)から前項の規定による届出がされることなく二年を経過したときは、当該供託に係る債権者に対し、その供託に係る供託の事由が消滅しているときは同項の規定による届出をし、又はその供託に係る供託の事由が消滅していないときはその旨の届出をすべき旨を催告しなければならない。
執行裁判所は、強制管理の手続を開始するには、強制管理の開始決定をし、その開始決定において、債権者のために不動産を差し押さえる旨を宣言し、かつ、債務者に対し収益の処分を禁止し、及び債務者が賃貸料の請求権その他の当該不動産の収益に係る給付を求める権利(以下「給付請求権」という。)を有するときは、債務者に対して当該給付をする義務を負う者(以下「給付義務者」という。)に対しその給付の目的物を管理人に交付すべき旨を命じなければならない。
2前項の収益は、後に収穫すべき天然果実及び既に弁済期が到来し、又は後に弁済期が到来すべき法定果実とする。
3第一項の開始決定は、債務者及び給付義務者に送達しなければならない。
4給付義務者に対する第一項の開始決定の効力は、開始決定が当該給付義務者に送達された時に生ずる。
5強制管理の申立てについての裁判に対しては、執行抗告をすることができる。
既に強制管理の開始決定がされ、又は第百八十条第二号に規定する担保不動産収益執行の開始決定がされた不動産について強制管理の申立てがあつたときは、執行裁判所は、更に強制管理の開始決定をするものとする。
裁判所書記官は、給付義務者に強制管理の開始決定を送達するに際し、当該給付義務者に対し、開始決定の送達の日から二週間以内に給付請求権に対する差押命令又は差押処分の存否その他の最高裁判所規則で定める事項について陳述すべき旨を催告しなければならない。
2この場合においては、第百四十七条第二項の規定を準用する。
第九十三条第四項の規定により強制管理の開始決定の効力が給付義務者に対して生じたときは、給付請求権に対する差押命令又は差押処分であつて既に効力が生じていたものは、その効力を停止する。
2ただし、強制管理の開始決定の給付義務者に対する効力の発生が第百六十五条各号(第百六十七条の十四第一項において第百六十五条各号(第三号及び第四号を除く。)の規定を準用する場合及び第百九十三条第二項において準用する場合を含む。)に掲げる時後であるときは、この限りでない。
3第九十三条第四項の規定により強制管理の開始決定の効力が給付義務者に対して生じたときは、給付請求権に対する仮差押命令であつて既に効力が生じていたものは、その効力を停止する。
4第一項の差押命令又は差押処分の債権者、同項の差押命令又は差押処分が効力を停止する時までに当該債権執行(第百四十三条に規定する債権執行をいう。)又は少額訴訟債権執行(第百六十七条の二第二項に規定する少額訴訟債権執行をいう。)の手続において配当要求をした債権者及び前項の仮差押命令の債権者は、第百七条第四項の規定にかかわらず、前二項の強制管理の手続において配当等を受けることができる。
執行裁判所は、強制管理の開始決定と同時に、管理人を選任しなければならない。
2信託会社(信託業法(平成十六年法律第百五十四号)第三条又は第五十三条第一項の免許を受けた者をいう。)、銀行その他の法人は、管理人となることができる。
管理人は、強制管理の開始決定がされた不動産について、管理並びに収益の収取及び換価をすることができる。
2管理人は、民法第六百二条に定める期間を超えて不動産を賃貸するには、債務者の同意を得なければならない。
3管理人が数人あるときは、共同してその職務を行う。
4ただし、執行裁判所の許可を受けて、職務を分掌することができる。
5管理人が数人あるときは、第三者の意思表示は、その一人に対してすれば足りる。
管理人は、不動産について、債務者の占有を解いて自らこれを占有することができる。
2管理人は、前項の場合において、閉鎖した戸を開く必要があると認めるときは、執行官に対し援助を求めることができる。
3第五十七条第三項の規定は、前項の規定により援助を求められた執行官について準用する。
債務者の居住する建物について強制管理の開始決定がされた場合において、債務者が他に居住すべき場所を得ることができないときは、執行裁判所は、申立てにより、債務者及びその者と生計を一にする同居の親族(婚姻又は縁組の届出をしていないが債務者と事実上夫婦又は養親子と同様の関係にある者を含む。以下「債務者等」という。)の居住に必要な限度において、期間を定めて、その建物の使用を許可することができる。
2債務者が管理人の管理を妨げたとき、又は事情の変更があつたときは、執行裁判所は、申立てにより、前項の規定による決定を取り消し、又は変更することができる。
3前二項の申立てについての決定に対しては、執行抗告をすることができる。
強制管理により債務者の生活が著しく困窮することとなるときは、執行裁判所は、申立てにより、管理人に対し、収益又はその換価代金からその困窮の程度に応じ必要な金銭又は収益を債務者に分与すべき旨を命ずることができる。
2前条第二項の規定は前項の規定による決定について、同条第三項の規定は前項の申立て又はこの項において準用する前条第二項の申立てについての決定について準用する。
管理人は、善良な管理者の注意をもつてその職務を行わなければならない。
2管理人が前項の注意を怠つたときは、その管理人は、利害関係を有する者に対し、連帯して損害を賠償する責めに任ずる。
管理人は、強制管理のため必要な費用の前払及び執行裁判所の定める報酬を受けることができる。
2前項の規定による決定に対しては、執行抗告をすることができる。
重要な事由があるときは、執行裁判所は、利害関係を有する者の申立てにより、又は職権で、管理人を解任することができる。
2この場合においては、その管理人を審尋しなければならない。
管理人の任務が終了した場合においては、管理人又はその承継人は、遅滞なく、執行裁判所に計算の報告をしなければならない。
第三十九条第一項第七号又は第八号に掲げる文書の提出があつた場合においては、強制管理は、配当等の手続を除き、その時の態様で継続することができる。
2この場合においては、管理人は、配当等に充てるべき金銭を供託し、その事情を執行裁判所に届け出なければならない。
3前項の規定により供託された金銭の額で各債権者の債権及び執行費用の全部を弁済することができるときは、執行裁判所は、配当等の手続を除き、強制管理の手続を取り消さなければならない。
執行力のある債務名義の正本を有する債権者及び第百八十一条第一項各号に掲げる文書により一般の先取特権を有することを証明した債権者は、執行裁判所に対し、配当要求をすることができる。
2配当要求を却下する裁判に対しては、執行抗告をすることができる。
配当等に充てるべき金銭は、第九十八条第一項の規定による分与をした後の収益又はその換価代金から、不動産に対して課される租税その他の公課及び管理人の報酬その他の必要な費用を控除したものとする。
2配当等に充てるべき金銭を生ずる見込みがないときは、執行裁判所は、強制管理の手続を取り消さなければならない。
管理人は、前条第一項に規定する費用を支払い、執行裁判所の定める期間ごとに、配当等に充てるべき金銭の額を計算して、配当等を実施しなければならない。
2債権者が一人である場合又は債権者が二人以上であつて配当等に充てるべき金銭で各債権者の債権及び執行費用の全部を弁済することができる場合には、管理人は、債権者に弁済金を交付し、剰余金を債務者に交付する。
3前項に規定する場合を除き、配当等に充てるべき金銭の配当について債権者間に協議が調つたときは、管理人は、その協議に従い配当を実施する。
4配当等を受けるべき債権者は、次に掲げる者とする。
5差押債権者のうち次のイからハまでのいずれかに該当するもの
6第一項の期間の満了までに強制管理の申立てをしたもの
7第一項の期間の満了までに一般の先取特権の実行として第百八十条第二号に規定する担保不動産収益執行の申立てをしたもの
8第一項の期間の満了までに第百八十条第二号に規定する担保不動産収益執行の申立てをしたもの(ロに掲げるものを除く。)であつて、当該申立てが最初の強制管理の開始決定に係る差押えの登記前に登記(民事保全法第五十三条第二項に規定する保全仮登記を含む。)がされた担保権に基づくもの
配当等を受けるべき債権者の債権について第九十一条第一項各号(第七号を除く。)に掲げる事由があるときは、管理人は、その配当等の額に相当する金銭を供託し、その事情を執行裁判所に届け出なければならない。
2債権者が配当等の受領のために出頭しなかつたときも、同様とする。
執行裁判所は、第百七条第五項の規定による届出があつた場合には直ちに、第百四条第一項又は前条の規定による届出があつた場合には供託の事由が消滅したときに、配当等の手続を実施しなければならない。
各債権者が配当等によりその債権及び執行費用の全部の弁済を受けたときは、執行裁判所は、強制管理の手続を取り消さなければならない。
第四十六条第一項、第四十七条第二項、第六項本文及び第七項、第四十八条、第五十三条、第五十四条、第八十四条第三項及び第四項、第八十七条第二項及び第三項並びに第八十八条の規定は強制管理について、第八十四条第一項及び第二項、第八十五条から第八十六条まで及び第八十九条から第九十二条までの規定は第百九条の規定により執行裁判所が実施する配当等の手続について準用する。
2この場合において、第八十四条第三項及び第四項中「代金の納付後」とあるのは、「第百七条第一項の期間の経過後」と読み替えるものとする。
総トン数二十トン以上の船舶(端舟その他ろかい又は主としてろかいをもつて運転する舟を除く。以下この節及び次章において「船舶」という。)に対する強制執行(以下「船舶執行」という。)は、強制競売の方法により行う。
船舶執行については、強制競売の開始決定の時の船舶の所在地を管轄する地方裁判所が、執行裁判所として管轄する。
執行裁判所は、強制競売の手続を開始するには、強制競売の開始決定をし、かつ、執行官に対し、船舶の国籍を証する文書その他の船舶の航行のために必要な文書(以下「船舶国籍証書等」という。)を取り上げて執行裁判所に提出すべきことを命じなければならない。
2ただし、その開始決定前にされた開始決定により船舶国籍証書等が取り上げられているときは、執行官に対する命令を要しない。
3強制競売の開始決定においては、債権者のために船舶を差し押さえる旨を宣言し、かつ、債務者に対し船舶の出航を禁止しなければならない。
4強制競売の開始決定の送達又は差押えの登記前に執行官が船舶国籍証書等を取り上げたときは、差押えの効力は、その取上げの時に生ずる。
船舶執行の申立て前に船舶国籍証書等を取り上げなければ船舶執行が著しく困難となるおそれがあるときは、その船舶の船籍の所在地(船籍のない船舶にあつては、最高裁判所の指定する地)を管轄する地方裁判所は、申立てにより、債務者に対し、船舶国籍証書等を執行官に引き渡すべき旨を命ずることができる。
2急迫の事情があるときは、船舶の所在地を管轄する地方裁判所も、この命令を発することができる。
3前項の規定による裁判は、口頭弁論を経ないですることができる。
4第一項の申立てをするには、執行力のある債務名義の正本を提示し、かつ、同項に規定する事由を疎明しなければならない。
5執行官は、船舶国籍証書等の引渡しを受けた日から五日以内に債権者が船舶執行の申立てをしたことを証する文書を提出しないときは、その船舶国籍証書等を債務者に返還しなければならない。
6第一項の規定による決定に対しては、即時抗告をすることができる。
7前項の即時抗告は、執行停止の効力を有しない。
8第五十五条第八項から第十項までの規定は、第一項の規定による決定について準用する。
執行裁判所は、差押債権者の申立てにより、必要があると認めるときは、強制競売の開始決定がされた船舶について保管人を選任することができる。
2前項の保管人が船舶の保管のために要した費用(第四項において準用する第百一条第一項の報酬を含む。)は、手続費用とする。
3第一項の申立てについての決定に対しては、執行抗告をすることができる。
4第九十四条第二項、第九十六条及び第九十九条から第百三条までの規定は、第一項の保管人について準用する。
差押債権者の債権について、第三十九条第一項第七号又は第八号に掲げる文書が提出されている場合において、債務者が差押債権者及び保証の提供の時(配当要求の終期後にあつては、その終期)までに配当要求をした債権者の債権及び執行費用の総額に相当する保証を買受けの申出前に提供したときは、執行裁判所は、申立てにより、配当等の手続を除き、強制競売の手続を取り消さなければならない。
2前項に規定する文書の提出による執行停止がその効力を失つたときは、執行裁判所は、同項の規定により提供された保証について、同項の債権者のために配当等を実施しなければならない。
3この場合において、執行裁判所は、保証の提供として供託された有価証券を取り戻すことができる。
4第一項の申立てを却下する裁判に対しては、執行抗告をすることができる。
5第十二条の規定は、第一項の規定による決定については適用しない。
6第十五条の規定は第一項の保証の提供について、第七十八条第三項の規定は第一項の保証が金銭の供託以外の方法で提供されている場合の換価について準用する。
執行裁判所は、営業上の必要その他相当の事由があると認める場合において、各債権者並びに最高価買受申出人又は買受人及び次順位買受申出人の同意があるときは、債務者の申立てにより、船舶の航行を許可することができる。
2前項の申立てについての裁判に対しては、執行抗告をすることができる。
3第一項の規定による決定は、確定しなければその効力を生じない。
執行裁判所は、強制競売の開始決定がされた船舶が管轄区域外の地に所在することとなつた場合には、船舶の所在地を管轄する地方裁判所に事件を移送することができる。
2前項の規定による決定に対しては、不服を申し立てることができない。
執行官が強制競売の開始決定の発せられた日から二週間以内に船舶国籍証書等を取り上げることができないときは、執行裁判所は、強制競売の手続を取り消さなければならない。
前款第二目(第四十五条第一項、第四十六条第二項、第四十八条、第五十四条、第五十五条第一項第二号、第五十六条、第六十四条の二、第六十五条の二、第六十八条の四、第七十一条第五号、第八十一条及び第八十二条を除く。)の規定は船舶執行について、第四十八条、第五十四条及び第八十二条の規定は船舶法(明治三十二年法律第四十六号)第一条に規定する日本船舶に対する強制執行について、それぞれ準用する。
2この場合において、第五十一条第一項中「第百八十一条第一項各号に掲げる文書」とあるのは「文書」と、「一般の先取特権」とあるのは「先取特権」と読み替えるものとする。
動産(登記することができない土地の定着物、土地から分離する前の天然果実で一月以内に収穫することが確実であるもの及び裏書の禁止されている有価証券以外の有価証券を含む。以下この節、次章及び第四章において同じ。)に対する強制執行(以下「動産執行」という。)は、執行官の目的物に対する差押えにより開始する。
2動産執行においては、執行官は、差押債権者のためにその債権及び執行費用の弁済を受領することができる。
債務者の占有する動産の差押えは、執行官がその動産を占有して行う。
2執行官は、前項の差押えをするに際し、債務者の住居その他債務者の占有する場所に立ち入り、その場所において、又は債務者の占有する金庫その他の容器について目的物を捜索することができる。
3この場合において、必要があるときは、閉鎖した戸及び金庫その他の容器を開くため必要な処分をすることができる。
4執行官は、相当であると認めるときは、債務者に差し押さえた動産(以下「差押物」という。)を保管させることができる。
5この場合においては、差押えは、差押物について封印その他の方法で差押えの表示をしたときに限り、その効力を有する。
6執行官は、前項の規定により債務者に差押物を保管させる場合において、相当であると認めるときは、その使用を許可することができる。
7執行官は、必要があると認めるときは、第三項の規定により債務者に保管させた差押物を自ら保管し、又は前項の規定による許可を取り消すことができる。
前条第一項及び第三項から第五項までの規定は、債権者又は提出を拒まない第三者の占有する動産の差押えについて準用する。
執行官は、差押物又は仮差押えの執行をした動産を更に差し押さえることができない。
2差押えを受けた債務者に対しその差押えの場所について更に動産執行の申立てがあつた場合においては、執行官は、まだ差し押さえていない動産があるときはこれを差し押さえ、差し押さえるべき動産がないときはその旨を明らかにして、その動産執行事件と先の動産執行事件とを併合しなければならない。
3仮差押えの執行を受けた債務者に対しその執行の場所について更に動産執行の申立てがあつたときも、同様とする。
4前項前段の規定により二個の動産執行事件が併合されたときは、後の事件において差し押さえられた動産は、併合の時に、先の事件において差し押さえられたものとみなし、後の事件の申立ては、配当要求の効力を生ずる。
5先の差押債権者が動産執行の申立てを取り下げたとき、又はその申立てに係る手続が停止され、若しくは取り消されたときは、先の事件において差し押さえられた動産は、併合の時に、後の事件のために差し押さえられたものとみなす。
6第二項後段の規定により仮差押執行事件と動産執行事件とが併合されたときは、仮差押えの執行がされた動産は、併合の時に、動産執行事件において差し押さえられたものとみなし、仮差押執行事件の申立ては、配当要求の効力を生ずる。
7差押債権者が動産執行の申立てを取り下げたとき、又はその申立てに係る手続が取り消されたときは、動産執行事件において差し押さえられた動産は、併合の時に、仮差押執行事件において仮差押えの執行がされたものとみなす。
差押えの効力は、差押物から生ずる天然の産出物に及ぶ。
差押物を第三者が占有することとなつたときは、執行裁判所は、差押債権者の申立てにより、その第三者に対し、差押物を執行官に引き渡すべき旨を命ずることができる。
2前項の申立ては、差押物を第三者が占有していることを知つた日から一週間以内にしなければならない。
3第一項の申立てについての裁判に対しては、執行抗告をすることができる。
4第五十五条第八項から第十項までの規定は、第一項の規定による決定について準用する。
動産の差押えは、差押債権者の債権及び執行費用の弁済に必要な限度を超えてはならない。
2差押えの後にその差押えが前項の限度を超えることが明らかとなつたときは、執行官は、その超える限度において差押えを取り消さなければならない。
差し押さえるべき動産の売得金の額が手続費用の額を超える見込みがないときは、執行官は、差押えをしてはならない。
2差押物の売得金の額が手続費用及び差押債権者の債権に優先する債権の額の合計額以上となる見込みがないときは、執行官は、差押えを取り消さなければならない。
差押物について相当な方法による売却の実施をしてもなお売却の見込みがないときは、執行官は、その差押物の差押えを取り消すことができる。
次に掲げる動産は、差し押さえてはならない。
2債務者等の生活に欠くことができない衣服、寝具、家具、台所用具、畳及び建具
3債務者等の一月間の生活に必要な食料及び燃料
4標準的な世帯の二月間の必要生計費を勘案して政令で定める額の金銭
5主として自己の労力により農業を営む者の農業に欠くことができない器具、肥料、労役の用に供する家畜及びその飼料並びに次の収穫まで農業を続行するために欠くことができない種子その他これに類する農産物
6主として自己の労力により漁業を営む者の水産物の採捕又は養殖に欠くことができない漁網その他の漁具、えさ及び稚魚その他これに類する水産物
7技術者、職人、労務者その他の主として自己の知的又は肉体的な労働により職業又は営業に従事する者(前二号に規定する者を除く。)のその業務に欠くことができない器具その他の物(商品を除く。)
8実印その他の印で職業又は生活に欠くことができないもの
9仏像、位牌はいその他礼拝又は祭祀しに直接供するため欠くことができない物
執行裁判所は、申立てにより、債務者及び債権者の生活の状況その他の事情を考慮して、差押えの全部若しくは一部の取消しを命じ、又は前条各号に掲げる動産の差押えを許すことができる。
2事情の変更があつたときは、執行裁判所は、申立てにより、前項の規定により差押えが取り消された動産の差押えを許し、又は同項の規定による差押えの全部若しくは一部の取消しを命ずることができる。
3前二項の規定により差押えの取消しの命令を求める申立てがあつたときは、執行裁判所は、その裁判が効力を生ずるまでの間、担保を立てさせ、又は立てさせないで強制執行の停止を命ずることができる。
4第一項又は第二項の申立てを却下する決定及びこれらの規定により差押えを許す決定に対しては、執行抗告をすることができる。
5第三項の規定による決定に対しては、不服を申し立てることができない。
先取特権又は質権を有する者は、その権利を証する文書を提出して、配当要求をすることができる。
5前項の規定による催告を受けた当該供託に係る債権者が、催告を受けた日から二週間以内に第三項の規定による届出又は前項の規定による供託の事由が消滅していない旨の届出をしないときは、執行裁判所は、当該供託に係る債権者を除外して第一項及び第二項の規定により供託金について配当等を実施する旨の決定をすることができる。
6前項の決定は、当該供託に係る債権者が当該決定の告知を受けた日から一週間の不変期間が経過した日にその効力を生ずる。
7ただし、当該供託に係る債権者が当該不変期間が経過するまでに第三項の規定による届出又は第四項の規定による供託の事由が消滅していない旨の届出をしたときは、この限りでない。
8当該供託に係る債権者が第四項に規定する期間を経過する前に執行裁判所にその供託に係る供託の事由が消滅していない旨の届出をしたときは、同項の規定の適用については、同項の規定による供託の事由が消滅していない旨の届出があつたものとみなす。
9仮差押債権者(第一項の期間の満了までに、強制管理の方法による仮差押えの執行の申立てをしたものに限る。)
10第一項の期間の満了までに配当要求をした債権者
11第三項の協議が調わないときは、管理人は、その事情を執行裁判所に届け出なければならない。
10債務者に必要な系譜、日記、商業帳簿及びこれらに類する書類
11債務者又はその親族が受けた勲章その他の名誉を表章する物
12債務者等の学校その他の教育施設における学習に必要な書類及び器具
13発明又は著作に係る物で、まだ公表していないもの
14債務者等に必要な義手、義足その他の身体の補足に供する物
15建物その他の工作物について、災害の防止又は保安のため法令の規定により設備しなければならない消防用の機械又は器具、避難器具その他の備品