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両議院の議員は、議院で行つた演説、討論又は表決について、院外で責任を問はれない。
発言・表決の院外免責
両議院議員は議院で行った演説・討論・表決について院外で責任を問われない。
民事・刑事責任の免除
民事・刑事責任問わず免責。ただし懲罰・政治的責任は別(55条等)。
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国会の常会は、毎年一回これを召集する。
常会
毎年1回召集。会期は150日(国会法10条)。
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内閣は、国会の臨時会の召集を決定することができる。
2いづれかの議院の総議員の四分の一以上の要求があれば、内閣は、その召集を決定しなければならない。
臨時会の召集事由
内閣の判断による召集 又は いずれかの議院の総議員の4分の1以上の要求による召集。
召集義務違反問題
令和2年沖縄高判等は要求があった場合の合理的期間内召集義務違反の違法を認める判断も。
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衆議院が解散されたときは、解散の日から四十日以内に、衆議院議員の総選挙を行ひ、その選挙の日から三十日以内に、国会を召集しなければならない。
2衆議院が解散されたときは、参議院は、同時に閉会となる。
3但し、内閣は、国に緊急の必要があるときは、参議院の緊急集会を求めることができる。
4前項但書の緊急集会において採られた措置は、臨時のものであつて、次の国会開会の後十日以内に、衆議院の同意がない場合には、その効力を失ふ。
衆議院解散時の総選挙・特別会(1項)
解散から40日以内に総選挙、選挙日から30日以内に国会召集。
参議院緊急集会(2項)
衆院解散中の緊急の必要に応じ内閣が参議院緊急集会を求めることができる。
緊急集会措置の事後承認(3項)
次の国会開会後10日以内に衆議院の同意なき場合は効力を失う。
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両議院は、各々その議員の資格に関する争訟を裁判する。
2但し、議員の議席を失はせるには、出席議員の三分の二以上の多数による議決を必要とする。
議員資格争訟の自律的裁判
両議院は各々その議員の資格に関する争訟を裁判する。
議員資格喪失要件
議席を失うには出席議員の3分の2以上の多数による議決必要。
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両議院は、各々その総議員の三分の一以上の出席がなければ、議事を開き議決することができない。
2両議院の議事は、この憲法に特別の定のある場合を除いては、出席議員の過半数でこれを決し、可否同数のときは、議長の決するところによる。
議事の定足数(1項)
両議院は各々その総議員の3分の1以上の出席で議事を開くことができる。
表決原則(2項)
両議院の議事は出席議員の過半数で決し、可否同数のときは議長の決するところによる。
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両議院の会議は、公開とする。
2但し、出席議員の三分の二以上の多数で議決したときは、秘密会を開くことができる。
3両議院は、各々その会議の記録を保存し、秘密会の記録の中で特に秘密を要すると認められるもの以外は、これを公表し、且つ一般に頒布しなければならない。
4出席議員の五分の一以上の要求があれば、各議員の表決は、これを会議録に記載しなければならない。
会議公開原則(1項)
両議院の会議は公開。
秘密会の例外(1項但書)
出席議員の3分の2以上の多数で議決した場合は秘密会可。
会議録(2項)
両議院は各々の会議録を保存・公表・頒布。
表決記載(3項)
出席議員5分の1以上の要求があれば各議員の表決を会議録に記載。
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両議院は、各々その議長その他の役員を選任する。
2両議院は、各々その会議その他の手続及び内部の規律に関する規則を定め、又、院内の秩序をみだした議員を懲罰することができる。
3但し、議員を除名するには、出席議員の三分の二以上の多数による議決を必要とする。
議長等の選出(1項)
両議院は各々その議長その他の役員を選任。
議院規則制定権・懲罰権(2項)
会議その他の手続及び内部規律に関する規則を定め、院内秩序を乱した議員を懲罰可。懲罰は出席議員の3分の2以上で除名。
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法律案は、この憲法に特別の定のある場合を除いては、両議院で可決したとき法律となる。
2衆議院で可決し、参議院でこれと異なつた議決をした法律案は、衆議院で出席議員の三分の二以上の多数で再び可決したときは、法律となる。
3前項の規定は、法律の定めるところにより、衆議院が、両議院の協議会を開くことを求めることを妨げない。
4参議院が、衆議院の可決した法律案を受け取つた後、国会休会中の期間を除いて六十日以内に、議決しないときは、衆議院は、参議院がその法律案を否決したものとみなすことができる。
法律成立の原則(1項)
法律案は両議院で可決したとき法律となる。
衆議院再可決(2項)
衆議院で可決し参議院で異なる議決をした法律案は衆議院で出席議員の3分の2以上の多数で再可決すれば法律となる。
両院協議会(3項)
衆議院は両院協議会を求めることができる。
参議院議決みなし(4項)
衆議院可決後60日以内に参議院議決なき場合は参議院が否決したものとみなすことができる。
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予算は、さきに衆議院に提出しなければならない。
2予算について、参議院で衆議院と異なつた議決をした場合に、法律の定めるところにより、両議院の協議会を開いても意見が一致しないとき、又は参議院が、衆議院の可決した予算を受け取つた後、国会休会中の期間を除いて三十日以内に、議決しないときは、衆議院の議決を国会の議決とする。
予算の衆議院先議(1項)
予算はまず衆議院に提出。
予算成立の衆議院優越(2項)
参議院が衆議院と異なる議決をした場合、両院協議会で意見一致しないとき又は参議院が30日以内に議決しないときは衆議院議決が国会議決。
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条約の締結に必要な国会の承認については、前条第二項の規定を準用する。
条約承認手続
条約締結に必要な国会承認には60条2項(衆院優越)を準用。
事前事後承認
原則として事前承認、緊急時は事後承認も可(73条3号但書)。
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両議院は、各々国政に関する調査を行ひ、これに関して、証人の出頭及び証言並びに記録の提出を要求することができる。
国政調査権
両議院は各々国政に関する調査を行い、これに関し証人の出頭・証言・記録提出を要求できる。
性格
法的性格について、(a)補助的権能説(41条の立法権・予算審議権・行政監督権など議院の権能行使を補助するための権能)と、(b)独立権能説(国会の最高機関性(41条)に基づき独立の包括的監視権限)の対立。通説は補助的権能説だが、補助の対象を広く解することで実質的な調査範囲を確保しており、独立権能説との実際上の差異は乏しいとされる。
限界
司法権独立・検察権・人権を侵害しない範囲。
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内閣総理大臣その他の国務大臣は、両議院の一に議席を有すると有しないとにかかはらず、何時でも議案について発言するため議院に出席することができる。
2又、答弁又は説明のため出席を求められたときは、出席しなければならない。
国務大臣の議院出席権・義務
内閣総理大臣・国務大臣はいつでも議案について発言するため議院に出席でき、答弁・説明のため求めがあれば出席義務。
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国会は、罷免の訴追を受けた裁判官を裁判するため、両議院の議員で組織する弾劾裁判所を設ける。
2弾劾に関する事項は、法律でこれを定める。
弾劾裁判所
裁判官の罷免訴追事由を裁判するため両議院議員で組織。
弾劾事由・手続法定
裁判官弾劾法に具体化。
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行政権は、内閣に属する。
行政権の内閣帰属
行政権は内閣に属する。
行政権の意義
控除説(通説:すべての国家作用から立法・司法を除いたもの)が判例上の前提。
独立行政委員会
公正取引委員会・人事院等。判例上適法性肯定(合議制・準司法的職務等の特殊性)。
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内閣は、法律の定めるところにより、その首長たる内閣総理大臣及びその他の国務大臣でこれを組織する。
2内閣総理大臣その他の国務大臣は、文民でなければならない。
3内閣は、行政権の行使について、国会に対し連帯して責任を負ふ。
内閣の組織(1項)
内閣総理大臣その他の国務大臣で組織する合議体。
文民条項(2項)
内閣総理大臣及び国務大臣は文民でなければならない。
国会に対する連帯責任(3項)
内閣は行政権の行使について国会に対し連帯して責任を負う。議院内閣制の現れ。
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内閣総理大臣は、国会議員の中から国会の議決で、これを指名する。
2この指名は、他のすべての案件に先だつて、これを行ふ。
3衆議院と参議院とが異なつた指名の議決をした場合に、法律の定めるところにより、両議院の協議会を開いても意見が一致しないとき、又は衆議院が指名の議決をした後、国会休会中の期間を除いて十日以内に、参議院が、指名の議決をしないときは、衆議院の議決を国会の議決とする。
内閣総理大臣の指名(1項)
国会議員の中から国会の議決で指名。他のすべての案件に先立って行う。
衆議院の優越(2項)
両議院異議のとき、両院協議会で一致せず又は衆議院議決から10日以内に参議院議決なき場合は衆議院議決が国会議決。
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内閣総理大臣は、国務大臣を任命する。
2但し、その過半数は、国会議員の中から選ばれなければならない。
3内閣総理大臣は、任意に国務大臣を罷免することができる。
国務大臣の任命(1項)
内閣総理大臣が任命。過半数は国会議員でなければならない。
任意罷免権(2項)
内閣総理大臣は任意に国務大臣を罷免できる。
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内閣は、衆議院で不信任の決議案を可決し、又は信任の決議案を否決したときは、十日以内に衆議院が解散されない限り、総辞職をしなければならない。
内閣不信任決議
衆議院で不信任決議案可決又は信任決議案否決。
内閣の選択
10日以内に衆議院を解散しない限り総辞職しなければならない。
7条解散との関係
判例(苫米地事件:最大判昭和35・6・8)は統治行為論により司法審査の対象外。実務上は7条解散が一般化。
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内閣総理大臣が欠けたとき、又は衆議院議員総選挙の後に初めて国会の召集があつたときは、内閣は、総辞職をしなければならない。
総辞職事由
①内閣総理大臣欠缺②衆議院議員総選挙後の初めての国会召集。
効果
内閣総辞職。新内閣成立まで職務継続(71条)。
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前二条の場合には、内閣は、あらたに内閣総理大臣が任命されるまで引き続きその職務を行ふ。
総辞職内閣の職務継続
内閣は総辞職後も新たに内閣総理大臣が任命されるまで引き続きその職務を行う。
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内閣総理大臣は、内閣を代表して議案を国会に提出し、一般国務及び外交関係について国会に報告し、並びに行政各部を指揮監督する。
内閣総理大臣の権能
①内閣を代表②議案を国会に提出③一般国務及び外交関係について国会に報告④行政各部を指揮監督。
行政各部への指揮監督権
判例(ロッキード事件:最大判平成7・2・22)は閣議決定や明示的指揮なしでも個別大臣への指示権を認める。
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内閣は、他の一般行政事務の外、左の事務を行ふ。
2法律を誠実に執行し、国務を総理すること。
3外交関係を処理すること。
4条約を締結すること。
5但し、事前に、時宜によつては事後に、国会の承認を経ることを必要とする。
6法律の定める基準に従ひ、官吏に関する事務を掌理すること。
7予算を作成して国会に提出すること。
8この憲法及び法律の規定を実施するために、政令を制定すること。
9但し、政令には、特にその法律の委任がある場合を除いては、罰則を設けることができない。
10大赦、特赦、減刑、刑の執行の免除及び復権を決定すること。
法律の誠実執行・国務総理(1号)
行政の包括性。
外交関係の処理(2号)
外交権の所在。
条約の締結(3号)
国会の承認が必要。
官吏事務の掌理(4号)
公務員制度。
予算の作成・提出(5号)
財政民主主義との連携。
政令の制定(6号)
委任命令と執行命令。罰則は法律の委任必要(6号但書)。
恩赦の決定(7号)
天皇の認証行為(7条6号)。
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法律及び政令には、すべて主任の国務大臣が署名し、内閣総理大臣が連署することを必要とする。
法律・政令の連署
法律・政令には全て主任の国務大臣が署名し内閣総理大臣が連署。
性格
執行責任を明らかにする形式的要件。
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国務大臣は、その在任中、内閣総理大臣の同意がなければ、訴追されない。
2但し、これがため、訴追の権利は、害されない。
国務大臣の訴追特権
在任中、内閣総理大臣の同意なく訴追されない。
訴追権の留保
訴追権そのものは消滅せず時効進行も停止(多数説)。
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すべて司法権は、最高裁判所及び法律の定めるところにより設置する下級裁判所に属する。
2特別裁判所は、これを設置することができない。
3行政機関は、終審として裁判を行ふことができない。
4すべて裁判官は、その良心に従ひ独立してその職権を行ひ、この憲法及び法律にのみ拘束される。
司法権の裁判所帰属(1項)
すべて司法権は最高裁判所・下級裁判所に属する。
特別裁判所の禁止・行政機関終審の禁止(2項)
司法権の独占。
裁判官の独立(3項)
良心に従い独立してその職権を行う。憲法・法律にのみ拘束される。
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最高裁判所は、訴訟に関する手続、弁護士、裁判所の内部規律及び司法事務処理に関する事項について、規則を定める権限を有する。
2検察官は、最高裁判所の定める規則に従はなければならない。
3最高裁判所は、下級裁判所に関する規則を定める権限を、下級裁判所に委任することができる。
最高裁の規則制定権(1項)
訴訟手続・弁護士・裁判所内部規律・司法事務処理の規則を定める。
検察官の規則従う義務(2項)
検察官は最高裁の定める規則に従う。
下級裁への委任(3項)
最高裁は下級裁に関する規則制定権を下級裁に委任可。
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裁判官は、裁判により、心身の故障のために職務を執ることができないと決定された場合を除いては、公の弾劾によらなければ罷免されない。
2裁判官の懲戒処分は、行政機関がこれを行ふことはできない。
裁判官身分保障
裁判官は心身故障による職務不能の裁判による場合・公の弾劾による場合を除き罷免されない。
行政機関による懲戒禁止
裁判官の懲戒処分は行政機関ができない(最高裁が行う)。
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最高裁判所は、その長たる裁判官及び法律の定める員数のその他の裁判官でこれを構成し、その長たる裁判官以外の裁判官は、内閣でこれを任命する。
2最高裁判所の裁判官の任命は、その任命後初めて行はれる衆議院議員総選挙の際国民の審査に付し、その後十年を経過した後初めて行はれる衆議院議員総選挙の際更に審査に付し、その後も同様とする。
3前項の場合において、投票者の多数が裁判官の罷免を可とするときは、その裁判官は、罷免される。
4審査に関する事項は、法律でこれを定める。
5最高裁判所の裁判官は、法律の定める年齢に達した時に退官する。
6最高裁判所の裁判官は、すべて定期に相当額の報酬を受ける。
7この報酬は、在任中、これを減額することができない。
最高裁の構成(1項)
長官1名と判事14名。長官は内閣指名・天皇任命、判事は内閣任命。
国民審査(2項・3項)
任命後初めての衆院総選挙時と10年経過後の総選挙時。多数で罷免可。
定年(5項)
法律で定める年齢に達した時退官(最高裁70歳)。
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下級裁判所の裁判官は、最高裁判所の指名した者の名簿によつて、内閣でこれを任命する。
2その裁判官は、任期を十年とし、再任されることができる。
3但し、法律の定める年齢に達した時には退官する。
4下級裁判所の裁判官は、すべて定期に相当額の報酬を受ける。
5この報酬は、在任中、これを減額することができない。
下級裁判官の任命(1項)
最高裁の指名した者の名簿に基づき内閣が任命。任期10年で再任可。
定年・報酬保障(2項)
定年法定。報酬は在任中減額不可。
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最高裁判所は、一切の法律、命令、規則又は処分が憲法に適合するかしないかを決定する権限を有する終審裁判所である。
違憲審査権
一切の法律・命令・規則・処分が憲法に適合するかを決定する権限。
終審
下級裁判所も違憲審査可(最大判昭和25・2・1)が最終判断は最高裁。
付随的審査制
判例(警察予備隊違憲訴訟:最大判昭和27・10・8)は具体的事件解決必要説に立つ。
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裁判の対審及び判決は、公開法廷でこれを行ふ。
2裁判所が、裁判官の全員一致で、公の秩序又は善良の風俗を害する虞があると決した場合には、対審は、公開しないでこれを行ふことができる。
3但し、政治犯罪、出版に関する犯罪又はこの憲法第三章で保障する国民の権利が問題となつてゐる事件の対審は、常にこれを公開しなければならない。
裁判公開原則(1項)
裁判の対審及び判決は公開法廷で行う。
対審非公開の例外(2項)
裁判所が公の秩序・善良の風俗を害するおそれありと全員一致で決した場合は対審を非公開可。ただし政治犯罪・出版に関する犯罪・憲法3章保障権利に関する事件の対審は常に公開。
判決の絶対公開
判決は常に公開。
この条文の練習問題を解く
国の財政を処理する権限は、国会の議決に基いて、これを行使しなければならない。
財政民主主義
国の財政を処理する権限は国会の議決に基づき行使。
内容
租税法律主義(84条)・予算議決(86条)・国費支出議決(85条)等の総則。
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あらたに租税を課し、又は現行の租税を変更するには、法律又は法律の定める条件によることを必要とする。
租税法律主義
新たな租税の創設・既存租税の変更は法律又は法律の定める条件による。
課税要件法定主義・明確主義
判例(最大判平成18・3・1旭川市国保条例事件)は租税類似負担にも準用。
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国費を支出し、又は国が債務を負担するには、国会の議決に基くことを必要とする。
国費支出・債務負担の国会議決
国費の支出又は国の債務負担には国会の議決必要。
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内閣は、毎会計年度の予算を作成し、国会に提出して、その審議を受け議決を経なければならない。
内閣の予算作成提出
内閣は毎会計年度の予算を作成し国会に提出して議決を受ける。
この条文の練習問題を解く
予見し難い予算の不足に充てるため、国会の議決に基いて予備費を設け、内閣の責任でこれを支出することができる。
2すべて予備費の支出については、内閣は、事後に国会の承諾を得なければならない。
予備費の設置(1項)
予見し難い予算不足に充てるため国会議決に基づき予備費を設置。内閣の責任で支出。
事後承諾(2項)
予備費の支出はすべて事後に国会の承諾必要。
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すべて皇室財産は、国に属する。
2すべて皇室の費用は、予算に計上して国会の議決を経なければならない。
皇室財産の国家帰属
すべて皇室財産は国に属する。
皇室費用の予算計上
すべて皇室費用は予算に計上して国会の議決必要。
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公金その他の公の財産は、宗教上の組織若しくは団体の使用、便益若しくは維持のため、又は公の支配に属しない慈善、教育若しくは博愛の事業に対し、これを支出し、又はその利用に供してはならない。
公金支出・公財産利用制限
宗教団体・公の支配に属しない慈善教育博愛事業への公金支出・公財産利用禁止。
政教分離との関係
前段は政教分離原則の財政的具体化。
私学助成との関係
後段の『公の支配』解釈につき緩和説(多数説:助成法・私学法による監督で足りる)と厳格説の対立。
この条文の練習問題を解く
国の収入支出の決算は、すべて毎年会計検査院がこれを検査し、内閣は、次の年度に、その検査報告とともに、これを国会に提出しなければならない。
2会計検査院の組織及び権限は、法律でこれを定める。
会計検査院の検査(1項)
国の収入支出の決算はすべて毎年会計検査院が検査し、内閣は次の年度に検査報告とともに国会に提出。
会計検査院の組織法定(2項)
会計検査院の組織及び権限は法律で定める。
この条文の練習問題を解く
内閣は、国会及び国民に対し、定期に、少くとも毎年一回、国の財政状況について報告しなければならない。
財政報告義務
内閣は国会及び国民に対し定期に少なくとも毎年1回国の財政状況について報告する義務。
この条文の練習問題を解く
地方公共団体の組織及び運営に関する事項は、地方自治の本旨に基いて、法律でこれを定める。
地方自治の本旨
地方公共団体の組織運営は地方自治の本旨に基づき法律で定める。
地方自治の本旨の内容
団体自治(中央から独立)と住民自治(住民意思による運営)の両側面(通説)。
この条文の練習問題を解く
地方公共団体には、法律の定めるところにより、その議事機関として議会を設置する。
2地方公共団体の長、その議会の議員及び法律の定めるその他の吏員は、その地方公共団体の住民が、直接これを選挙する。
地方議会の設置(1項)
地方公共団体に法律の定めるところにより議事機関として議会を設置。
長・議員の直接選挙(2項)
地方公共団体の長・議員・その他法律の定める吏員は住民が直接選挙。
この条文の練習問題を解く
地方公共団体は、その財産を管理し、事務を処理し、及び行政を執行する権能を有し、法律の範囲内で条例を制定することができる。
地方公共団体の権能
財産管理・事務処理・行政執行の権能。
条例制定権
法律の範囲内で条例を制定可。罰則を伴う条例も可(最大判昭和37・5・30奈良県ため池条例事件)。
この条文の練習問題を解く
一の地方公共団体のみに適用される特別法は、法律の定めるところにより、その地方公共団体の住民の投票においてその過半数の同意を得なければ、国会は、これを制定することができない。
特別法の住民投票
一の地方公共団体のみに適用される特別法は法律の定めに従い住民投票で過半数の同意を得なければ国会で制定不可。
この条文の練習問題を解く
この憲法の改正は、各議院の総議員の三分の二以上の賛成で、国会が、これを発議し、国民に提案してその承認を経なければならない。
2この承認には、特別の国民投票又は国会の定める選挙の際行はれる投票において、その過半数の賛成を必要とする。
3憲法改正について前項の承認を経たときは、天皇は、国民の名で、この憲法と一体を成すものとして、直ちにこれを公布する。
発議要件(1項前段)
各議院の総議員の3分の2以上の賛成で国会が発議。
国民投票(1項後段)
国民の承認(特別の国民投票又は国会の定める選挙の際の投票で過半数)。
公布(2項)
天皇が国民の名で公布。
改正限界論
通説は改正限界肯定説(国民主権・基本的人権・平和主義の根本規範は改正不可)。
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この憲法が日本国民に保障する基本的人権は、人類の多年にわたる自由獲得の努力の成果であつて、これらの権利は、過去幾多の試錬に堪へ、現在及び将来の国民に対し、侵すことのできない永久の権利として信託されたものである。
基本的人権の本質
基本的人権は人類の多年にわたる自由獲得の努力の成果であり、過去幾多の試練に堪え、現在及び将来の国民に対し侵すことのできない永久の権利として信託されたもの。
この条文の練習問題を解く
この憲法は、国の最高法規であつて、その条規に反する法律、命令、詔勅及び国務に関するその他の行為の全部又は一部は、その効力を有しない。
2日本国が締結した条約及び確立された国際法規は、これを誠実に遵守することを必要とする。
憲法の最高法規性(1項)
憲法の条規に反する法律・命令・詔勅その他の行為の全部又は一部は効力を有しない。
条約・国際法規の遵守(2項)
国際協調主義の宣明。条約と憲法の優劣は条約優位説と憲法優位説の対立(通説は憲法優位)。
この条文の練習問題を解く
天皇又は摂政及び国務大臣、国会議員、裁判官その他の公務員は、この憲法を尊重し擁護する義務を負ふ。
憲法尊重擁護義務
天皇・摂政・国務大臣・国会議員・裁判官その他の公務員。
国民の不存在
国民は名宛人に含まれない。立憲主義の宣明(国民が主権者として権力者を縛る構造)。
この条文の練習問題を解く
この憲法は、公布の日から起算して六箇月を経過した日から、これを施行する。
2この憲法を施行するために必要な法律の制定、参議院議員の選挙及び国会召集の手続並びにこの憲法を施行するために必要な準備手続は、前項の期日よりも前に、これを行ふことができる。
施行期日
公布日から6か月後(昭和22年5月3日)に施行。
準備行為
施行前に必要な手続を行うことを認める。
この条文の練習問題を解く