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人の生命又は身体を害する不法行為による損害賠償請求権の消滅時効についての前条第一号の規定の適用については、同号中「三年間」とあるのは、「五年間」とする。
人の生命・身体侵害の場合の特則
人の生命または身体を害する不法行為による損害賠償請求権の消滅時効については、724条1号(損害および加害者を知った時から3年)の期間は5年とする。
趣旨
被害者の重大な人格的利益侵害について時効期間を延長して救済を強化。安全配慮義務違反等の長期にわたる損害顕在化にも対応。
724条2号との関係
客観的起算点(不法行為時から20年)はそのまま適用される。
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次に掲げる者は、親族とする。
2六親等内の血族
3配偶者
4三親等内の姻族
親族の範囲
①6親等内の血族、②配偶者、③3親等内の姻族を親族とする。
血族・姻族の定義
血族は自然血族(出生による)と法定血族(養子縁組)。姻族は配偶者の血族および血族の配偶者。
意義
扶養義務(877条)・婚姻障害(734-735条)・近親婚禁止・遺留分・相続資格等の前提概念。
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親等は、親族間の世代数を数えて、これを定める。
2傍系親族の親等を定めるには、その一人又はその配偶者から同一の祖先にさかのぼり、その祖先から他の一人に下るまでの世代数による。
親等の計算方法
親等は親族間の世代数を数えて定める。世代数を単位とする客観的・形式的な親族関係の遠近の指標。
直系血族の親等
直系(祖父母・父母・子・孫等)は世代数をそのまま親等とする。例:父母は1親等、祖父母は2親等。
傍系親族の親等(2項)
傍系親族は一方又はその配偶者から共通の祖先まで遡り、祖先から他方まで降りる世代数の合計。例:兄弟姉妹は2親等(自分→親→兄弟)、おじ・おば・甥・姪は3親等、いとこは4親等。
実務的意義
親等は親族範囲(725条:6親等内の血族・3親等内の姻族)・近親婚禁止(734条)・後見人選任の優先順位(840-841条)等の基準として機能する。
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養子と養親及びその血族との間においては、養子縁組の日から、血族間におけるのと同一の親族関係を生ずる。
養子縁組による親族関係の発生
養子と養親及びその血族との間においては、養子縁組の日から、血族間におけるのと同一の親族関係を生ずる。普通養子縁組による法定血族関係の形成規定。
「同一の親族関係」の意義
養親の血族(兄弟姉妹・両親・子等)と養子との間に、自然血族と同等の親族関係(扶養義務・相続権・近親婚禁止等)が発生する。法律によって創設される完全な親族関係。
実親との関係
普通養子の場合、養子と実親との親族関係は維持される(817_2条参照)。これに対し特別養子(817_2-11)では実親との親族関係が断絶する。両者の根本的な相違点。
養子の血族・配偶者との関係
本条は養親の血族と養子の親族関係を定めるが、養子の血族(実親側)と養親側の親族関係は発生しない(728条との比較)。法定親族の効果を養子のみに限定する原則。
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姻族関係は、離婚によって終了する。
2夫婦の一方が死亡した場合において、生存配偶者が姻族関係を終了させる意思を表示したときも、前項と同様とする。
離婚による姻族関係の終了(1項)
姻族関係は離婚によって終了する。配偶者の血族(姑・舅・義兄弟等)との親族関係は離婚により当然に消滅する。
配偶者死亡時の姻族関係(2項)
夫婦の一方が死亡した場合、生存配偶者が姻族関係終了の意思表示をしたときも姻族関係は終了する。死亡では当然には姻族関係終了しないが、生存配偶者の意思で終了させられる「姻族関係終了届」制度。
意思表示の方式
戸籍法96条による姻族関係終了届を市町村長に提出。生存配偶者の単独行為であり、相手方(亡配偶者の血族)の同意は不要。
効果と実務
姻族関係終了により生存配偶者は亡配偶者の血族との扶養義務(877条)・近親婚禁止(735条)等から解放される。再婚を希望する高齢配偶者等が利用する制度。「死後離婚」とも俗称される。
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養子及びその配偶者並びに養子の直系卑属及びその配偶者と養親及びその血族との親族関係は、離縁によって終了する。
離縁による親族関係の終了
養子及びその配偶者並びに養子の直系卑属及びその配偶者と、養親及びその血族との親族関係は、離縁によって終了する。普通養子縁組の解消による法定親族関係の消滅。
終了する親族関係の範囲
①養子・養親、②養子の配偶者・養親の血族、③養子の直系卑属・養親の血族、④養子の直系卑属の配偶者・養親の血族。法定親族関係の連鎖的解消を一律に処理する規定。
727条との対応
727条が養子縁組による親族関係の発生を定め、本条がその解消を定める対称的構造。法定親族関係は縁組により発生し離縁により消滅するという法定親族の本質。
特別養子との違い
特別養子は離縁が極めて例外的にしか認められない(817_10条)。普通養子の本条による比較的容易な離縁との対比で、特別養子の親子関係の確定性が際立つ。
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直系血族及び同居の親族は、互いに扶たすけ合わなければならない。
直系血族・同居親族の扶助義務
直系血族及び同居の親族は、互いに扶け合わなければならない。家族法上の倫理的義務を宣言する規定。
義務の性質
通説は本条を倫理的・道義的義務の宣言規定(プログラム規定)と解する。これに対し具体的扶養義務の根拠は877条以下に規律されており、本条は強制可能な義務を直接に発生させない。
「同居の親族」の意義
直系血族以外でも同居する親族(傍系血族・姻族等)に適用。同居という共同生活の事実から生じる扶助義務であり、別居親族には及ばない。
877条との関係
877条が法的強制力のある扶養義務(直系血族・兄弟姉妹・3親等内親族の家裁審判による)を定め、本条は法的拘束力の弱い一般的協力義務を定める。両者で家族扶助の重層構造を形成。
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婚姻は、十八歳にならなければ、することができない。
婚姻適齢
婚姻は18歳にならなければすることができない。
改正のポイント
令和4年4月施行。改正前は男18歳・女16歳と性別による差異があったが、男女ともに18歳に統一。成年年齢引下げ(4条)と整合。
違反の効果
婚姻取消事由(744条)。一定期間内に取消可能だが、適齢に達した後は取消請求不可(745条)。
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配偶者のある者は、重ねて婚姻をすることができない。
配偶者のある者(主体要件)
婚姻により現に配偶者を有する者をいう。ここで「配偶者」とは法律上有効に成立した婚姻関係にある者を指し、事実婚は含まない。離婚が成立するまで、または配偶者の死亡により婚姻が解消されるまでの間、この要件が満たされることになる。
重ねて婚姻をすること(行為要件)
配偶者がある状態で新たに他の者と婚姻することをいう。民法750条の婚姻の届出により婚姻が成立する(形式的要件)。「重ねて」とは時間的継続性を示し、先行する有効な婚姻が解消していない状態での二重婚姻行為を禁止する。
禁止効果(法的効果)
本条に違反して重ねて婚姻をした場合、当該後行婚姻は無効となる(民法802条1項1号参照)。この無効は強行規定に基づくため、当事者の同意により有効化することはできない。誤解しやすい点として、先行婚姻の有効性までを否定するものではなく、後行婚姻のみが無効となる。
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削除
本条文について
民法第733条(再婚禁止期間)は、2022年(令和4年)民法改正(令和4年法律第102号)により削除された。嫡出推定制度の見直し(772条改正で「婚姻の解消等の日から300日以内に生まれた子は前夫の子と推定するが、母が前婚の解消等の後に再婚していたときは再婚後の夫の子と推定する」と整備)に伴い、再婚禁止期間制度自体が不要となったため廃止された。767条(離婚復氏)への「統合」ではない点に注意。
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直系血族又は三親等内の傍系血族の間では、婚姻をすることができない。
2ただし、養子と養方の傍系血族との間では、この限りでない。
3第八百十七条の九の規定により親族関係が終了した後も、前項と同様とする。
近親婚禁止(血族)
直系血族・三親等内傍系血族(兄弟姉妹・おじおばと甥姪)間の婚姻禁止。優生学的観点と倫理的観点の両面からの禁止。
養子と養方傍系血族の例外
養子と養親の実子(兄弟姉妹的関係)との婚姻は許容。血縁がないため優生学的問題なく、養子縁組の柔軟性確保。
特別養子離縁後も禁止
817条の9(特別養子の親族関係終了)後も実親側との近親婚禁止は継続。血縁関係は法的に切れても優生学的考慮は残るため。
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直系姻族の間では、婚姻をすることができない。
2第七百二十八条又は第八百十七条の九の規定により姻族関係が終了した後も、同様とする。
直系姻族婚禁止
直系姻族(配偶者の親や子)間の婚姻禁止。倫理的観点からの禁止で優生学的根拠はない。
姻族関係終了後も継続
離婚・配偶者死亡後の姻族関係終了(728条)後、特別養子離縁(817条の9)後も禁止継続。家族秩序の永続的保護。
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養子若しくはその配偶者又は養子の直系卑属若しくはその配偶者と養親又はその直系尊属との間では、第七百二十九条の規定により親族関係が終了した後でも、婚姻をすることができない。
養親子間系列の婚姻禁止
養子・その配偶者・養子の直系卑属・その配偶者と、養親・その直系尊属との婚姻禁止。養親子関係の倫理的保護。
養子縁組離縁後も継続
729条で親族関係終了後も禁止。直系姻族婚禁止(735条)と同じ趣旨で、形式的関係解消後も倫理的禁止が残る。
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削除
削除条文(737条)
民法737条は2022年改正(成年年齢18歳引下げ)で削除。旧737条(未成年者婚姻時の父母同意)は、婚姻年齢が男女とも18歳に統一されて未成年婚姻自体が消滅したため不要となった。
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成年被後見人が婚姻をするには、その成年後見人の同意を要しない。
成年被後見人婚姻の同意不要
成年被後見人が婚姻するには成年後見人の同意を要しない。婚姻は身分行為であり、本人の意思を最大限尊重する身分行為意思能力説の現れ。
成年被後見人の婚姻意思能力
本人に婚姻意思能力(事理弁識能力ある程度)があれば有効。判例・通説は意思能力の存否を個別判断する。意思無能力時の婚姻は無効(742条1号)。
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婚姻は、戸籍法(昭和二十二年法律第二百二十四号)の定めるところにより届け出ることによって、その効力を生ずる。
2前項の届出は、当事者双方及び成年の証人二人以上が署名した書面で、又はこれらの者から口頭で、しなければならない。
婚姻届出主義
婚姻は戸籍法上の届出によって効力を生じる。届出は効力要件であり、内縁関係は法律婚としての保護を受けない(ただし準婚理論で一部準用)。
書面又は口頭・証人2人
当事者双方と成年証人2人以上の署名書面又は口頭で届出。証人の役割は当事者の合意確認。郵送可・代行届出可だが本人の婚姻意思必要。
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婚姻の届出は、その婚姻が第七百三十一条、第七百三十二条、第七百三十四条から第七百三十六条まで及び前条第二項の規定その他の法令の規定に違反しないことを認めた後でなければ、受理することができない。
市町村長の形式審査義務
婚姻届は731条(婚姻適齢)、732条(重婚禁止)、734-736条(近親婚禁止)、739条2項(届出方式)等の違反がないことを確認後に受理する。形式審査主義。
受理後の効力との関係
違反があっても受理されれば婚姻は一応有効に成立し、後の取消請求(744条)によってのみ無効化される。市町村長の形式審査はあくまで第一次的チェック。
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外国に在る日本人間で婚姻をしようとするときは、その国に駐在する日本の大使、公使又は領事にその届出をすることができる。
2この場合においては、前二条の規定を準用する。
在外日本人間婚姻の特則
外国に在る日本人間で婚姻をしようとするときは、その国に駐在する日本の大使・公使・領事に届出ができる。在外日本人の婚姻手続を確保する規定。
前二条の準用
739条(婚姻の届出効力)・740条(届出受理要件)が準用される。在外公館への届出も日本国内の市町村長への届出と同様の効果を持つ。
立法趣旨
在外日本人が婚姻するには本来日本国内市町村長への届出(741条なき場合)又は外国法による婚姻が必要だが、本国法による婚姻を希望する場合の手続として在外公館経由の届出を許容。
渉外婚姻との関係
法の適用に関する通則法24条以下により渉外婚姻の方式は柔軟に処理される。本条は日本人同士の婚姻を本国法(日本民法)に従って成立させる手段として機能する。
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婚姻は、次に掲げる場合に限り、無効とする。
2人違いその他の事由によって当事者間に婚姻をする意思がないとき。
3当事者が婚姻の届出をしないとき。
4ただし、その届出が第七百三十九条第二項に定める方式を欠くだけであるときは、婚姻は、そのためにその効力を妨げられない。
婚姻無効事由(1号)
人違いその他の事由によって当事者間に婚姻をする意思がないとき。婚姻意思の欠缺は当然無効。
届出の欠缺(2号)
当事者が婚姻の届出をしないとき。ただし届出が739条2項の方式に欠ける場合のみで、その効力を妨げない。
効果
絶対的無効。誰でもいつでも主張可能。判決による無効確認も可能だが、判決なしに無効を前提として処理できる(最判昭28・10・15)。
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婚姻は、次条、第七百四十五条及び第七百四十七条の規定によらなければ、取り消すことができない。
婚姻取消事由の限定
婚姻は744条から747条までの規定によらなければ取り消すことができない。
取消事由の概要
①不適齢(744条→731条違反)、②重婚(744条→732条違反)、③近親婚(744条→734-736条違反)、④詐欺・強迫による婚姻(747条)。
取消しの効力(748条)
婚姻取消しの効力は将来に向かってのみ生ずる(遡及効なし)。離婚に類似する処理。
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第七百三十一条、第七百三十二条及び第七百三十四条から第七百三十六条までの規定に違反した婚姻は、各当事者、その親族又は検察官から、その取消しを家庭裁判所に請求することができる。
2ただし、検察官は、当事者の一方が死亡した後は、これを請求することができない。
3第七百三十二条の規定に違反した婚姻については、前婚の配偶者も、その取消しを請求することができる。
違法婚姻の取消請求
731条(婚姻適齢)、732条(重婚禁止)、734-736条(近親婚禁止)違反の婚姻は、当事者・親族・検察官が家裁に取消請求可。婚姻無効(742条)と異なり、当然無効ではなく取消によって遡及せず将来効で効力を失う(748条)。
検察官請求の制限
当事者一方死亡後は検察官請求不可。私的関係への過度な公的介入を抑制する趣旨。
重婚における前婚配偶者の請求権
732条違反(重婚)については前婚配偶者も取消請求可。重婚は前婚配偶者の利益侵害が直接的だから。
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第七百三十一条の規定に違反した婚姻は、不適齢者が適齢に達したときは、その取消しを請求することができない。
2不適齢者は、適齢に達した後、なお三箇月間は、その婚姻の取消しを請求することができる。
3ただし、適齢に達した後に追認をしたときは、この限りでない。
不適齢者の取消権の制限(1項)
731条(婚姻適齢18歳)違反の婚姻は、不適齢者が適齢に達したときは取消請求できない。
適齢後3か月の取消権(2項本文)
不適齢者は適齢に達した後なお3か月間は婚姻取消を請求できる。本人が改めて判断する猶予期間。
追認による消滅(2項ただし書)
適齢に達した後に追認をしたときは取消請求できない(追認による瑕疵治癒)。
改正による影響
2022年改正で婚姻適齢が男女とも18歳に統一されたため、本条の意義は縮小。
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削除
削除条文(746条)
民法746条は2022年改正で削除。旧746条(成年到達による婚姻取消権消滅)は、未成年婚姻制度の廃止に伴い不要化。
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詐欺又は強迫によって婚姻をした者は、その婚姻の取消しを家庭裁判所に請求することができる。
2前項の規定による取消権は、当事者が、詐欺を発見し、若しくは強迫を免れた後三箇月を経過し、又は追認をしたときは、消滅する。
詐欺・強迫による取消権(1項)
詐欺または強迫によって婚姻をした者は、家庭裁判所に婚姻取消を請求できる。一般の意思表示と異なり身分行為として家裁手続が必要。
取消権の消滅期間(2項)
取消権は、当事者が詐欺を発見し、もしくは強迫を免れた後3か月経過、または追認したときに消滅する。
趣旨
意思の自由を欠いた婚姻からの解放を認めつつ、身分関係の早期安定のため取消権を時的に制限。
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婚姻の取消しは、将来に向かってのみその効力を生ずる。
2婚姻の時においてその取消しの原因があることを知らなかった当事者が、婚姻によって財産を得たときは、現に利益を受けている限度において、その返還をしなければならない。
3婚姻の時においてその取消しの原因があることを知っていた当事者は、婚姻によって得た利益の全部を返還しなければならない。
4この場合において、相手方が善意であったときは、これに対して損害を賠償する責任を負う。
将来効原則(1項)
婚姻取消しは将来に向かってのみ効力を生じる。離婚と類似の効果を持ち、過去の婚姻関係は維持される。
善意当事者の現存利益返還(2項)
取消原因を知らなかった当事者が婚姻によって財産を得たときは、現に利益を受けている限度(現存利益)で返還義務。
悪意当事者の全額返還+損害賠償(3項)
取消原因を知っていた当事者は得た利益全部の返還義務。相手方が善意であったときは損害賠償責任も負う。
趣旨
遡及効を否定し婚姻に基づく身分関係(嫡出子地位等)を保護しつつ、財産の精算は善意/悪意で差を付ける。
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第七百二十八条第一項、第七百六十六条から第七百六十九条まで、第七百九十条第一項ただし書並びに第八百十九条第二項、第三項及び第五項から第七項までの規定は、婚姻の取消しについて準用する。
離婚規定等の準用
婚姻取消しについて以下を準用: 728条1項(姻族関係終了)、766-769条(協議離婚効果・子の監護・財産分与・氏・祭祀承継)、790条1項ただし書(子の氏)、819条2項・3項・5-7項(親権者指定)。
準用の意義
取消しは将来効ゆえに離婚と同様の効果を生むため、財産分与・子の監護・親権者指定等を離婚に準じて処理する。
実務的帰結
婚姻取消し時も離婚同様、財産分与請求権(768条)・子の親権者指定(819条)が認められる。
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夫婦は、婚姻の際に定めるところに従い、夫又は妻の氏を称する。
夫婦同氏の原則
夫婦は婚姻の際に定めるところに従い夫または妻の氏を称する。
選択同氏制
夫婦のいずれの氏を称するかは婚姻時に自由に選択。婚姻届に記載する。
判例(最大判平27・12・16)
選択的夫婦別氏制を採用しない本条は憲法13条・14条・24条に違反しない。立法政策の問題とした。
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夫婦の一方が死亡したときは、生存配偶者は、婚姻前の氏に復することができる。
2第七百六十九条の規定は、前項及び第七百二十八条第二項の場合について準用する。
復氏の任意性
夫婦の一方が死亡したとき、生存配偶者は婚姻前の氏に復することができる。離婚と異なり当然復氏ではなく任意(767条との対比)。
祭祀承継規定の準用
769条(祭祀財産の承継)を準用。配偶者死亡+姻族関係終了(728条2項)時の祭祀財産分配も対象。
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夫婦は同居し、互いに協力し扶助しなければならない。
同居協力扶助義務
夫婦は同居し、互いに協力し扶助しなければならない。
義務の性質
夫婦関係の本質的義務。同居義務・協力義務・扶助義務の3要素からなる。
違反の効果
直接強制不可(人格尊重)。義務違反は離婚原因(770条1項2号「悪意の遺棄」)・損害賠償の根拠となる。
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削除
削除条文(753-754条)
民法753条・754条は削除。旧753条(婚姻による成年擬制)は2022年成年年齢引下げで婚姻年齢18歳統一に伴い不要化。旧754条(夫婦間契約取消権)は2022年改正で削除。
この条文の練習問題を解く
夫婦が、婚姻の届出前に、その財産について別段の契約をしなかったときは、その財産関係は、次款に定めるところによる。
夫婦財産制の原則
婚姻届出前に夫婦財産契約をしない場合、法定財産制(756条以下)が適用される。日本ではほぼ100%が法定財産制で、契約財産制は極めて稀。
別産別管理制
法定財産制の中核は別産別管理制(762条):婚姻前財産・婚姻中の自己名義取得財産は各自所有。判例(最大判昭和36.9.6)は762条を合憲とする。
この条文の練習問題を解く
夫婦が法定財産制と異なる契約をしたときは、婚姻の届出までにその登記をしなければ、これを夫婦の承継人及び第三者に対抗することができない。
夫婦財産契約の対抗要件
夫婦が法定財産制と異なる契約をしたときは、婚姻届出までにその登記をしなければ、夫婦の承継人及び第三者に対抗できない。夫婦財産契約の対外的効力の発生要件。
夫婦財産契約の意義
夫婦が婚姻前に締結する財産関係の特約。法定財産制(夫婦別産制:762条)と異なる財産共有・特殊な財産管理ルール等を設定可能。実務では極めて稀。
登記の時的制限
「婚姻届出までに」登記する必要があり、婚姻後の新規・変更登記は対抗力を生じない。755条(婚姻届出前に限り変更可能)と整合し、夫婦財産契約の硬直性を確保。
対抗要件の対象者
「夫婦の承継人(相続人)」と「第三者(債権者等)」に対する対抗要件。登記を経た夫婦財産契約は対外的取引で効力を主張可能だが、登記なき契約は当事者間効力にとどまる。
この条文の練習問題を解く
削除
削除条文(757条)
民法757条は削除。旧757条は離婚関連の旧規定(公正証書離婚等の旧手続)で削除済。
この条文の練習問題を解く
夫婦の財産関係は、婚姻の届出後は、変更することができない。
2夫婦の一方が、他の一方の財産を管理する場合において、管理が失当であったことによってその財産を危うくしたときは、他の一方は、自らその管理をすることを家庭裁判所に請求することができる。
3共有財産については、前項の請求とともに、その分割を請求することができる。
夫婦財産関係の変更禁止
婚姻届出後は夫婦財産関係を変更できない。法律関係の安定確保と債権者保護のため婚姻中の財産制度変更を禁止。
管理失当による管理権剥奪
一方が他方財産を管理し管理失当で財産危機を生じた場合、他方は家裁に自己管理を請求可。財産保護のための例外的救済措置。
共有財産分割請求
管理権変更請求と共に共有財産の分割も家裁に請求可。婚姻継続中の財産関係調整手段。離婚を伴わない財産関係再構築の珍しい例。
この条文の練習問題を解く
前条の規定又は第七百五十五条の契約の結果により、財産の管理者を変更し、又は共有財産の分割をしたときは、その登記をしなければ、これを夫婦の承継人及び第三者に対抗することができない。
夫婦財産変更の対抗要件(登記)
758条又は755条契約により管理者変更・共有財産分割をした場合、登記しなければ夫婦の承継人・第三者に対抗できない。
登記の役割
公示なき財産関係変更による第三者不測損害を防ぐ趣旨。承継人(相続人)にも対抗要件必要とする点で物権変動の対抗要件論と同じ構造。
この条文の練習問題を解く
夫婦は、その資産、収入その他一切の事情を考慮して、婚姻から生ずる費用を分担する。
婚姻費用分担
夫婦はその資産・収入その他一切の事情を考慮して婚姻から生ずる費用を分担する。
婚姻費用の内容
衣食住の費用・医療費・出産費・養育費・教育費等、夫婦共同生活および未成熟子の生活に必要な一切の費用。
別居中の婚姻費用
別居中であっても婚姻関係が継続している限り分担義務は存続する(判例)。家庭裁判所による調停・審判で具体化(家事事件手続法)。
この条文の練習問題を解く
夫婦の一方が日常の家事に関して第三者と法律行為をしたときは、他の一方は、これによって生じた債務について、連帯してその責任を負う。
2ただし、第三者に対し責任を負わない旨を予告した場合は、この限りでない。
日常家事債務の連帯責任(本文)
夫婦の一方が日常の家事に関して第三者と法律行為をしたときは、他の一方はこれによって生じた債務について連帯してその責任を負う。
責任排除の通知(但書)
第三者に対しその責任を負わない旨を予告した場合は連帯責任を負わない。
判例(最判昭44・12・18)
日常家事代理権を基本代理権として110条の表見代理が成立するかが論点。判例は「日常家事の範囲内と信ずるにつき正当の理由」がある場合に110条の趣旨を類推適用。
この条文の練習問題を解く
夫婦の一方が婚姻前から有する財産及び婚姻中自己の名で得た財産は、その特有財産(夫婦の一方が単独で有する財産をいう。)とする。
2夫婦のいずれに属するか明らかでない財産は、その共有に属するものと推定する。
夫婦別産制(1項)
夫婦の一方が婚姻前から有する財産および婚姻中自己の名で得た財産はその特有財産(夫婦の一方が単独で有する財産)とする。
帰属不明財産の共有推定(2項)
夫婦のいずれに属するか明らかでない財産はその共有に属するものと推定する。
離婚時の財産分与との関係
別産制でも実質的共有財産は離婚時の財産分与(768条)で清算される。
この条文の練習問題を解く
夫婦は、その協議で、離婚をすることができる。
協議離婚
夫婦は協議でその離婚をすることができる。
成立要件
①離婚の合意、②戸籍法に従った届出(764条→739条準用)。届出受理時に成立。
未成年子の親権者
未成年子があるときは協議で一方を親権者と定めなければならない(819条1項)。
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第七百三十八条、第七百三十九条及び第七百四十七条の規定は、協議上の離婚について準用する。
婚姻規定の準用
協議上の離婚について、738条(成年被後見人の身分行為)・739条(婚姻届)・747条(詐欺強迫取消)を準用する。
成年被後見人の離婚(738準用)
成年被後見人も成年後見人の同意なしに離婚できる。意思能力があれば足りる。
届出主義(739準用)
協議離婚は戸籍法に従い届け出てその効力を生じる。届出と証人2名が必要。
詐欺強迫取消(747準用)
詐欺・強迫による離婚は家裁に取消請求可能。発見・強迫脱却後3か月以内。
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離婚の届出は、その離婚が前条において準用する第七百三十九条第二項の規定その他の法令の規定に違反しないこと及び夫婦間に成年に達しない子がある場合には次の各号のいずれかに該当することを認めた後でなければ、受理することができない。
2親権者の定めがされていること。
3親権者の指定を求める家事審判又は家事調停の申立てがされていること。
4離婚の届出が前項の規定に違反して受理されたときであっても、離婚は、そのためにその効力を妨げられない。
離婚届の受理要件(1項)
離婚届は、①739条2項等の規定違反でなく、かつ②未成年子がある場合に親権者の定めまたは親権者指定審判・調停申立てがあることを認めた後でなければ受理できない。
違反受理でも効力維持(2項)
前項違反で受理されたときでも、離婚はそのために効力を妨げられない。形式不備治癒の規定。
趣旨
親権者未定の状態で離婚させない子の福祉保護の仕組み。ただし誤って受理された場合は実体的効果を維持し関係の不安定化を防ぐ。
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父母が協議上の離婚をするときは、子の監護をすべき者又は子の監護の分掌、父又は母と子との交流、子の監護に要する費用の分担その他の子の監護について必要な事項は、その協議で定める。
2この場合においては、子の利益を最も優先して考慮しなければならない。
3前項の協議が調わないとき、又は協議をすることができないときは、家庭裁判所が、同項の事項を定める。
4家庭裁判所は、必要があると認めるときは、前二項の規定による定めを変更し、その他子の監護について相当な処分を命ずることができる。
5前三項の規定によっては、監護の範囲外では、父母の権利義務に変更を生じない。
協議離婚における子の監護事項(1項)
監護者・面会交流・養育費等を協議で定める。子の利益を最も優先。
協議不成立時の家庭裁判所処分(2項)
家裁が定める。
家裁の処分変更・取消(3項)
事情変更時の対応。
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家庭裁判所は、前条第二項又は第三項の場合において、子の利益のため特に必要があると認めるときは、同条第一項に規定する子の監護について必要な事項として父母以外の親族と子との交流を実施する旨を定めることができる。
2前項の定めについての前条第二項又は第三項の規定による審判の請求は、次に掲げる者(第二号に掲げる者にあっては、その者と子との交流についての定めをするため他に適当な方法がないときに限る。)がすることができる。
3父母
4父母以外の子の親族(子の直系尊属及び兄弟姉妹以外の者にあっては、過去に当該子を監護していた者に限る。)
親族との交流(2024親子法制改正で新設)
離婚時に家裁が子の利益のため特に必要と認めるときは、父母以外の親族と子との交流を実施する旨定めることができる。祖父母等との交流の法的根拠を整備。
請求権者の範囲
父母自身、父母以外の子の親族(直系尊属・兄弟姉妹以外は過去に当該子を監護していた者に限る)。祖父母・兄弟姉妹は要件緩和されている。
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父母が子の監護に要する費用の分担についての定めをすることなく協議上の離婚をした場合には、父母の一方であって離婚の時から引き続きその子の監護を主として行うものは、他の一方に対し、離婚の日から、次に掲げる日のいずれか早い日までの間、毎月末に、その子の監護に要する費用の分担として、父母の扶養を受けるべき子の最低限度の生活の維持に要する標準的な費用の額その他の事情を勘案して子の数に応じて法務省令で定めるところにより算定した額の支払を請求することができる。
2ただし、当該他の一方は、支払能力を欠くためにその支払をすることができないこと又はその支払をすることによってその生活が著しく窮迫することを証明したときは、その全部又は一部の支払を拒むことができる。
3父母がその協議により子の監護に要する費用の分担についての定めをした日
4子の監護に要する費用の分担についての審判が確定した日
5子が成年に達した日
6離婚の日の属する月又は前項各号に掲げる日のいずれか早い日の属する月における同項の額は、法務省令で定めるところにより日割りで計算する。
7家庭裁判所は、第七百六十六条第二項又は第三項の規定により子の監護に要する費用の分担についての定めをし又はその定めを変更する場合には、第一項の規定による債務を負う他の一方の支払能力を考慮して、当該債務の全部若しくは一部の免除又は支払の猶予その他相当な処分を命ずることができる。
婚姻によって氏を改めた夫又は妻は、協議上の離婚によって婚姻前の氏に復する。
2前項の規定により婚姻前の氏に復した夫又は妻は、離婚の日から三箇月以内に戸籍法の定めるところにより届け出ることによって、離婚の際に称していた氏を称することができる。
離婚復氏(1項)
婚姻によって氏を改めた夫または妻は、協議離婚により婚姻前の氏に復する(原則復氏)。
婚氏続称(2項)
復氏した者は離婚日から3か月以内に戸籍法に従い届出により、離婚時に称していた氏(婚氏)を続けて称することができる(婚氏続称制度)。
趣旨
原則は復氏としつつ、社会的・職業的継続性のため婚氏継続を選択可能とする折衷制度。3か月の期間制限あり。
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協議上の離婚をした者の一方は、相手方に対して財産の分与を請求することができる。
2前項の規定による財産の分与について、当事者間に協議が調わないとき、又は協議をすることができないときは、当事者は、家庭裁判所に対して協議に代わる処分を請求することができる。
3ただし、離婚の時から五年を経過したときは、この限りでない。
4前項の場合には、家庭裁判所は、離婚後の当事者間の財産上の衡平を図るため、当事者双方がその婚姻中に取得し、又は維持した財産の額及びその取得又は維持についての各当事者の寄与の程度、婚姻の期間、婚姻中の生活水準、婚姻中の協力及び扶助の状況、各当事者の年齢、心身の状況、職業及び収入その他一切の事情を考慮して、分与をさせるべきかどうか並びに分与の額及び方法を定める。
5この場合において、婚姻中の財産の取得又は維持についての各当事者の寄与の程度は、その程度が異なることが明らかでないときは、相等しいものとする。
財産分与請求権(1項)
協議離婚をした者の一方は相手方に対し財産の分与を請求することができる。
家庭裁判所の処分(2項)
協議が調わないときは、当事者は家庭裁判所に対し協議に代わる処分を請求できる。離婚時から2年以内に限る。
考慮要素(3項)
家庭裁判所は当事者双方の事情を考慮して分与をさせるべきかどうかならびに分与の額および方法を定める。
性質
清算的要素(婚姻中の財産の共同形成)・扶養的要素・損害賠償的要素を含む複合的請求権(判例)。
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婚姻によって氏を改めた夫又は妻が、第八百九十七条第一項の権利を承継した後、協議上の離婚をしたときは、当事者その他の関係人の協議で、その権利を承継すべき者を定めなければならない。
2前項の協議が調わないとき、又は協議をすることができないときは、同項の権利を承継すべき者は、家庭裁判所がこれを定める。
祭祀承継者の協議による定め(1項)
婚姻によって氏を改めた夫または妻が897条1項の権利(祭祀承継)を承継した後に協議離婚した場合、当事者その他関係人の協議で承継者を定めなければならない。
家裁による定め(2項)
協議が調わないとき・できないときは家庭裁判所が承継者を定める。
趣旨
離婚により家を離れる側が祭祀財産を保持し続けることの不合理を回避し、関係者間で適切な承継者を選定する仕組み。
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夫婦の一方は、次に掲げる場合に限り、離婚の訴えを提起することができる。
2配偶者に不貞な行為があったとき。
3配偶者から悪意で遺棄されたとき。
4配偶者の生死が三年以上明らかでないとき。
5その他婚姻を継続し難い重大な事由があるとき。
6裁判所は、前項第一号から第三号までに掲げる事由がある場合であっても、一切の事情を考慮して婚姻の継続を相当と認めるときは、離婚の請求を棄却することができる。
裁判離婚原因(1項)
①不貞行為(1号)、②悪意の遺棄(2号)、③3年以上の生死不明(3号)、④強度の精神病で回復見込みなし(4号)、⑤その他婚姻を継続し難い重大な事由(5号)。
裁判所の裁量棄却(2項)
1号・2号・4号の事由があっても、一切の事情を考慮して婚姻継続を相当と認めるときは離婚請求を棄却できる。
有責配偶者からの離婚請求(判例)
最大判昭62・9・2は、長期別居・未成熟子なし・苛酷状態不存在の3要件を満たせば有責配偶者からの請求も認める。
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第七百六十六条から第七百六十九条までの規定は、裁判上の離婚について準用する。
裁判離婚への協議離婚効果準用
766条(子の監護に関する事項)から769条(祭祀承継)までの規定は、裁判上の離婚について準用する。
準用範囲
①子の監護者・面会交流・養育費(766)、②財産分与(768)、③復氏・婚氏続称(767)、④祭祀承継者(769)が裁判離婚にも適用。
趣旨
離婚の効果は原因(協議・裁判)を問わず統一する。裁判離婚であっても財産分与・子の監護等は同様に処理される。
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妻が婚姻中に懐胎した子は、当該婚姻における夫の子と推定する。
2女が婚姻前に懐胎した子であって、婚姻が成立した後に生まれたものも、同様とする。
3前項の場合において、婚姻の成立の日から二百日以内に生まれた子は、婚姻前に懐胎したものと推定し、婚姻の成立の日から二百日を経過した後又は婚姻の解消若しくは取消しの日から三百日以内に生まれた子は、婚姻中に懐胎したものと推定する。
4第一項の場合において、女が子を懐胎した時から子の出生の時までの間に二以上の婚姻をしていたときは、その子は、その出生の直近の婚姻における夫の子と推定する。
5前三項の規定により父が定められた子について、第七百七十四条の規定によりその父の嫡出であることが否認された場合における前項の規定の適用については、同項中「直近の婚姻」とあるのは、「直近の婚姻(第七百七十四条の規定により子がその嫡出であることが否認された夫との間の婚姻を除く。)」とする。
婚姻中懐胎子の嫡出推定(1項)
妻が婚姻中に懐胎した子は夫の子と推定する。
懐胎時期の推定(2項)
婚姻成立日から200日経過後または婚姻解消・取消し日から300日以内に生まれた子は婚姻中に懐胎したものと推定する。
改正のポイント(令和4年改正)
再婚後子の取扱い等が改正された。離婚後300日以内でも再婚後の出生の場合は現夫の子と推定する規律が追加(772条3項・4項)。
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法定養育費請求権(2024親子法制改正で新設)
養育費取決めなく協議離婚した場合、監護親は他方に対し離婚日から毎月末に法務省令算定額を請求可。離婚後養育費未払問題への抜本的対応。
支払終期
①協議による取決め日、②審判確定日、③子が成年に達した日、のいずれか早い日まで。取決めができたら一般規律(766条)に移行。
支払拒否事由
支払能力欠如又は支払で生活が著しく窮迫することを証明すれば全部・一部拒否可。家裁は支払能力考慮で免除・猶予命令も可能。義務者側の生活保障とのバランス。
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