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清算株式会社は、第四百九十四条第一項に規定する各清算事務年度に係る貸借対照表及び事務報告並びにこれらの附属明細書(前条第一項の規定の適用がある場合にあっては、監査報告を含む。以下この条において「貸借対照表等」という。)を、定時株主総会の日の一週間前の日(第三百十九条第一項の場合にあっては、同項の提案があった日)からその本店の所在地における清算結了の登記の時までの間、その本店に備え置かなければならない。
2株主及び債権者は、清算株式会社の営業時間内は、いつでも、次に掲げる請求をすることができる。
3ただし、第二号又は第四号に掲げる請求をするには、当該清算株式会社の定めた費用を支払わなければならない。
4貸借対照表等が書面をもって作成されているときは、当該書面の閲覧の請求
5前号の書面の謄本又は抄本の交付の請求
6貸借対照表等が電磁的記録をもって作成されているときは、当該電磁的記録に記録された事項を法務省令で定める方法により表示したものの閲覧の請求
7前号の電磁的記録に記録された事項を電磁的方法であって清算株式会社の定めたものにより提供することの請求又はその事項を記載した書面の交付の請求
8清算株式会社の親会社社員は、その権利を行使するため必要があるときは、裁判所の許可を得て、当該清算株式会社の貸借対照表等について前項各号に掲げる請求をすることができる。
9ただし、同項第二号又は第四号に掲げる請求をするには、当該清算株式会社の定めた費用を支払わなければならない。
次の各号に掲げる清算株式会社においては、清算人は、当該各号に定める貸借対照表及び事務報告を定時株主総会に提出し、又は提供しなければならない。
2第四百九十五条第一項に規定する監査役設置会社(清算人会設置会社を除く。)
3同項の監査を受けた貸借対照表及び事務報告
4清算人会設置会社
5第四百九十五条第二項の承認を受けた貸借対照表及び事務報告
6前二号に掲げるもの以外の清算株式会社
7第四百九十四条第一項の貸借対照表及び事務報告
8前項の規定により提出され、又は提供された貸借対照表は、定時株主総会の承認を受けなければならない。
9清算人は、第一項の規定により提出され、又は提供された事務報告の内容を定時株主総会に報告しなければならない。
裁判所は、申立てにより又は職権で、訴訟の当事者に対し、第四百九十四条第一項の貸借対照表及びその附属明細書の全部又は一部の提出を命ずることができる。
清算株式会社は、第四百七十五条各号に掲げる場合に該当することとなった後、遅滞なく、当該清算株式会社の債権者に対し、一定の期間内にその債権を申し出るべき旨を官報に公告し、かつ、知れている債権者には、各別にこれを催告しなければならない。
2ただし、当該期間は、二箇月を下ることができない。
3前項の規定による公告には、当該債権者が当該期間内に申出をしないときは清算から除斥される旨を付記しなければならない。
清算株式会社は、前条第一項の期間内は、債務の弁済をすることができない。
2この場合において、清算株式会社は、その債務の不履行によって生じた責任を免れることができない。
3前項の規定にかかわらず、清算株式会社は、前条第一項の期間内であっても、裁判所の許可を得て、少額の債権、清算株式会社の財産につき存する担保権によって担保される債権その他これを弁済しても他の債権者を害するおそれがない債権に係る債務について、その弁済をすることができる。
4この場合において、当該許可の申立ては、清算人が二人以上あるときは、その全員の同意によってしなければならない。
清算株式会社は、条件付債権、存続期間が不確定な債権その他その額が不確定な債権に係る債務を弁済することができる。
2この場合においては、これらの債権を評価させるため、裁判所に対し、鑑定人の選任の申立てをしなければならない。
3前項の場合には、清算株式会社は、同項の鑑定人の評価に従い同項の債権に係る債務を弁済しなければならない。
4第一項の鑑定人の選任の手続に関する費用は、清算株式会社の負担とする。
5当該鑑定人による鑑定のための呼出し及び質問に関する費用についても、同様とする。
清算株式会社は、当該清算株式会社の債務を弁済した後でなければ、その財産を株主に分配することができない。
2ただし、その存否又は額について争いのある債権に係る債務についてその弁済をするために必要と認められる財産を留保した場合は、この限りでない。
清算株式会社の債権者(知れている債権者を除く。)であって第四百九十九条第一項の期間内にその債権の申出をしなかったものは、清算から除斥される。
2前項の規定により清算から除斥された債権者は、分配がされていない残余財産に対してのみ、弁済を請求することができる。
3清算株式会社の残余財産を株主の一部に分配した場合には、当該株主の受けた分配と同一の割合の分配を当該株主以外の株主に対してするために必要な財産は、前項の残余財産から控除する。
清算株式会社は、残余財産の分配をしようとするときは、清算人の決定(清算人会設置会社にあっては、清算人会の決議)によって、次に掲げる事項を定めなければならない。
2残余財産の種類
3株主に対する残余財産の割当てに関する事項
4前項に規定する場合において、残余財産の分配について内容の異なる二以上の種類の株式を発行しているときは、清算株式会社は、当該種類の株式の内容に応じ、同項第二号に掲げる事項として、次に掲げる事項を定めることができる。
5ある種類の株式の株主に対して残余財産の割当てをしないこととするときは、その旨及び当該株式の種類
6前号に掲げる事項のほか、残余財産の割当てについて株式の種類ごとに異なる取扱いを行うこととするときは、その旨及び当該異なる取扱いの内容
7第一項第二号に掲げる事項についての定めは、株主(当該清算株式会社及び前項第一号の種類の株式の株主を除く。)の有する株式の数(前項第二号に掲げる事項についての定めがある場合にあっては、各種類の株式の数)に応じて残余財産を割り当てることを内容とするものでなければならない。
株主は、残余財産が金銭以外の財産であるときは、金銭分配請求権(当該残余財産に代えて金銭を交付することを清算株式会社に対して請求する権利をいう。以下この条において同じ。)を有する。
2この場合において、清算株式会社は、清算人の決定(清算人会設置会社にあっては、清算人会の決議)によって、次に掲げる事項を定めなければならない。
3金銭分配請求権を行使することができる期間
4一定の数未満の数の株式を有する株主に対して残余財産の割当てをしないこととするときは、その旨及びその数
5前項に規定する場合には、清算株式会社は、同項第一号の期間の末日の二十日前までに、株主に対し、同号に掲げる事項を通知しなければならない。
6清算株式会社は、金銭分配請求権を行使した株主に対し、当該株主が割当てを受けた残余財産に代えて、当該残余財産の価額に相当する金銭を支払わなければならない。
7この場合においては、次の各号に掲げる場合の区分に応じ、当該各号に定める額をもって当該残余財産の価額とする。
8当該残余財産が市場価格のある財産である場合
9当該残余財産の市場価格として法務省令で定める方法により算定される額
前条第一項第二号の数(以下この条において「基準株式数」という。)を定めた場合には、清算株式会社は、基準株式数に満たない数の株式(以下この条において「基準未満株式」という。)を有する株主に対し、前条第三項後段の規定の例により基準株式数の株式を有する株主が割当てを受けた残余財産の価額として定めた額に当該基準未満株式の数の基準株式数に対する割合を乗じて得た額に相当する金銭を支払わなければならない。
清算株式会社は、清算事務が終了したときは、遅滞なく、法務省令で定めるところにより、決算報告を作成しなければならない。
2清算人会設置会社においては、決算報告は、清算人会の承認を受けなければならない。
3清算人は、決算報告(前項の規定の適用がある場合にあっては、同項の承認を受けたもの)を株主総会に提出し、又は提供し、その承認を受けなければならない。
4前項の承認があったときは、任務を怠ったことによる清算人の損害賠償の責任は、免除されたものとみなす。
5ただし、清算人の職務の執行に関し不正の行為があったときは、この限りでない。
清算人(清算人会設置会社にあっては、第四百八十九条第七項各号に掲げる清算人)は、清算株式会社の本店の所在地における清算結了の登記の時から十年間、清算株式会社の帳簿並びにその事業及び清算に関する重要な資料(以下この条において「帳簿資料」という。)を保存しなければならない。
2裁判所は、利害関係人の申立てにより、前項の清算人に代わって帳簿資料を保存する者を選任することができる。
3この場合においては、同項の規定は、適用しない。
4前項の規定により選任された者は、清算株式会社の本店の所在地における清算結了の登記の時から十年間、帳簿資料を保存しなければならない。
5第二項の規定による選任の手続に関する費用は、清算株式会社の負担とする。
次に掲げる規定は、清算株式会社については、適用しない。
2第百五十五条
3第五章第二節第二款(第四百三十五条第四項、第四百四十条第三項、第四百四十二条及び第四百四十三条を除く。)及び第三款並びに第三節から第五節まで
4第五編第四章及び第四章の二並びに同編第五章中株式交換、株式移転及び株式交付の手続に係る部分
5第二章第四節の二の規定は、対象会社が清算株式会社である場合には、適用しない。
6清算株式会社は、無償で取得する場合その他法務省令で定める場合に限り、当該清算株式会社の株式を取得することができる。
裁判所は、清算株式会社に次に掲げる事由があると認めるときは、第五百十四条の規定に基づき、申立てにより、当該清算株式会社に対し特別清算の開始を命ずる。
2清算の遂行に著しい支障を来すべき事情があること。
3債務超過(清算株式会社の財産がその債務を完済するのに足りない状態をいう。次条第二項において同じ。)の疑いがあること。
債権者、清算人、監査役又は株主は、特別清算開始の申立てをすることができる。
2清算株式会社に債務超過の疑いがあるときは、清算人は、特別清算開始の申立てをしなければならない。
裁判所は、特別清算開始の申立てがあった場合において、必要があると認めるときは、債権者、清算人、監査役若しくは株主の申立てにより又は職権で、特別清算開始の申立てにつき決定があるまでの間、次に掲げる手続又は処分の中止を命ずることができる。
2ただし、第一号に掲げる破産手続については破産手続開始の決定がされていない場合に限り、第二号に掲げる手続又は第三号に掲げる処分についてはその手続の申立人である債権者又はその処分を行う者に不当な損害を及ぼすおそれがない場合に限る。
3清算株式会社についての破産手続
4清算株式会社の財産に対して既にされている強制執行、仮差押え又は仮処分の手続(一般の先取特権その他一般の優先権がある債権に基づくものを除く。)
5清算株式会社の財産に対して既にされている共助対象外国租税(租税条約等の実施に伴う所得税法、法人税法及び地方税法の特例等に関する法律(昭和四十四年法律第四十六号。第五百十八条の二及び第五百七十一条第四項において「租税条約等実施特例法」という。)第十一条第一項に規定する共助対象外国租税をいう。以下同じ。)の請求権に基づき国税滞納処分の例によってする処分(第五百十五条第一項において「外国租税滞納処分」という。)
6特別清算開始の申立てを却下する決定に対して第八百九十条第五項の即時抗告がされたときも、前項と同様とする。
特別清算開始の申立てをした者は、特別清算開始の命令前に限り、当該申立てを取り下げることができる。
2この場合において、前条の規定による中止の命令、第五百四十条第二項の規定による保全処分又は第五百四十一条第二項の規定による処分がされた後は、裁判所の許可を得なければならない。
裁判所は、特別清算開始の申立てがあった場合において、特別清算開始の原因となる事由があると認めるときは、次のいずれかに該当する場合を除き、特別清算開始の命令をする。
2特別清算の手続の費用の予納がないとき。
3特別清算によっても清算を結了する見込みがないことが明らかであるとき。
4特別清算によることが債権者の一般の利益に反することが明らかであるとき。
5不当な目的で特別清算開始の申立てがされたとき、その他申立てが誠実にされたものでないとき。
特別清算開始の命令があったときは、破産手続開始の申立て、清算株式会社の財産に対する強制執行、仮差押え、仮処分若しくは外国租税滞納処分又は財産開示手続(民事執行法(昭和五十四年法律第四号)第百九十七条第一項の申立てによるものに限る。以下この項において同じ。)若しくは第三者からの情報取得手続(同法第二百五条第一項第一号、第二百六条第一項又は第二百七条第一項の申立てによるものに限る。以下この項において同じ。)の申立てはすることができず、破産手続(破産手続開始の決定がされていないものに限る。)、清算株式会社の財産に対して既にされている強制執行、仮差押え及び仮処分の手続並びに外国租税滞納処分並びに財産開示手続及び第三者からの情報取得手続は中止する。
2ただし、一般の先取特権その他一般の優先権がある債権に基づく強制執行、仮差押え、仮処分又は財産開示手続若しくは第三者からの情報取得手続については、この限りでない。
3特別清算開始の命令が確定したときは、前項の規定により中止した手続又は処分は、特別清算の手続の関係においては、その効力を失う。
4特別清算開始の命令があったときは、清算株式会社の債権者の債権(一般の先取特権その他一般の優先権がある債権、特別清算の手続のために清算株式会社に対して生じた債権及び特別清算の手続に関する清算株式会社に対する費用請求権を除く。以下この節において「協定債権」という。)については、第九百三十八条第一項第二号又は第三号に規定する特別清算開始の取消しの登記又は特別清算終結の登記の日から二箇月を経過する日までの間は、時効は、完成しない。
裁判所は、特別清算開始の命令があった場合において、債権者の一般の利益に適合し、かつ、担保権の実行の手続等(清算株式会社の財産につき存する担保権の実行の手続、企業担保権の実行の手続又は清算株式会社の財産に対して既にされている一般の先取特権その他一般の優先権がある債権に基づく強制執行の手続をいう。以下この条において同じ。)の申立人に不当な損害を及ぼすおそれがないものと認めるときは、清算人、監査役、債権者若しくは株主の申立てにより又は職権で、相当の期間を定めて、担保権の実行の手続等の中止を命ずることができる。
協定債権を有する債権者(以下この節において「協定債権者」という。)は、次に掲げる場合には、相殺をすることができない。
2特別清算開始後に清算株式会社に対して債務を負担したとき。
3支払不能(清算株式会社が、支払能力を欠くために、その債務のうち弁済期にあるものにつき、一般的かつ継続的に弁済することができない状態をいう。以下この款において同じ。)になった後に契約によって負担する債務を専ら協定債権をもってする相殺に供する目的で清算株式会社の財産の処分を内容とする契約を清算株式会社との間で締結し、又は清算株式会社に対して債務を負担する者の債務を引き受けることを内容とする契約を締結することにより清算株式会社に対して債務を負担した場合であって、当該契約の締結の当時、支払不能であったことを知っていたとき。
4支払の停止があった後に清算株式会社に対して債務を負担した場合であって、その負担の当時、支払の停止があったことを知っていたとき。
5ただし、当該支払の停止があった時において支払不能でなかったときは、この限りでない。
6特別清算開始の申立てがあった後に清算株式会社に対して債務を負担した場合であって、その負担の当時、特別清算開始の申立てがあったことを知っていたとき。
7前項第二号から第四号までの規定は、これらの規定に規定する債務の負担が次に掲げる原因のいずれかに基づく場合には、適用しない。
清算株式会社に対して債務を負担する者は、次に掲げる場合には、相殺をすることができない。
2特別清算開始後に他人の協定債権を取得したとき。
3支払不能になった後に協定債権を取得した場合であって、その取得の当時、支払不能であったことを知っていたとき。
4支払の停止があった後に協定債権を取得した場合であって、その取得の当時、支払の停止があったことを知っていたとき。
5ただし、当該支払の停止があった時において支払不能でなかったときは、この限りでない。
6特別清算開始の申立てがあった後に協定債権を取得した場合であって、その取得の当時、特別清算開始の申立てがあったことを知っていたとき。
7前項第二号から第四号までの規定は、これらの規定に規定する協定債権の取得が次に掲げる原因のいずれかに基づく場合には、適用しない。
8法定の原因
9支払不能であったこと又は支払の停止若しくは特別清算開始の申立てがあったことを清算株式会社に対して債務を負担する者が知った時より前に生じた原因
10特別清算開始の申立てがあった時より一年以上前に生じた原因
清算株式会社に対して債務を負担する者と清算株式会社との間の契約
協定債権者は、共助対象外国租税の請求権をもって特別清算の手続に参加するには、租税条約等実施特例法第十一条第一項に規定する共助実施決定を得なければならない。
特別清算開始の命令があったときは、清算株式会社の清算は、裁判所の監督に属する。
2裁判所は、必要があると認めるときは、清算株式会社の業務を監督する官庁に対し、当該清算株式会社の特別清算の手続について意見の陳述を求め、又は調査を嘱託することができる。
3前項の官庁は、裁判所に対し、当該清算株式会社の特別清算の手続について意見を述べることができる。
裁判所は、いつでも、清算株式会社に対し、清算事務及び財産の状況の報告を命じ、その他清算の監督上必要な調査をすることができる。
特別清算開始の命令があった場合には、清算株式会社は、第四百九十二条第三項の承認があった後遅滞なく、財産目録等(同項に規定する財産目録等をいう。以下この条において同じ。)を裁判所に提出しなければならない。
2ただし、財産目録等が電磁的記録をもって作成されているときは、当該電磁的記録に記録された事項を記載した書面を裁判所に提出しなければならない。
裁判所は、特別清算開始後において、清算株式会社の財産の状況を考慮して必要があると認めるときは、清算人、監査役、債権の申出をした債権者その他清算株式会社に知れている債権者の債権の総額の十分の一以上に当たる債権を有する債権者若しくは総株主(株主総会において決議をすることができる事項の全部につき議決権を行使することができない株主を除く。)の議決権の百分の三(これを下回る割合を定款で定めた場合にあっては、その割合)以上の議決権を六箇月(これを下回る期間を定款で定めた場合にあっては、その期間)前から引き続き有する株主若しくは発行済株式(自己株式を除く。)の百分の三(これを下回る割合を定款で定めた場合にあっては、その割合)以上の数の株式を六箇月(これを下回る期間を定款で定めた場合にあっては、その期間)前から引き続き有する株主の申立てにより又は職権で、次に掲げる事項について、調査委員による調査を命ずる処分(第五百三十三条において「調査命令」という。)をすることができる。
2特別清算開始に至った事情
3清算株式会社の業務及び財産の状況
4第五百四十条第一項の規定による保全処分をする必要があるかどうか。
5第五百四十二条第一項の規定による保全処分をする必要があるかどうか。
6第五百四十五条第一項に規定する役員等責任査定決定をする必要があるかどうか。
特別清算が開始された場合には、清算人は、債権者、清算株式会社及び株主に対し、公平かつ誠実に清算事務を行う義務を負う。
裁判所は、清算人が清算事務を適切に行っていないとき、その他重要な事由があるときは、債権者若しくは株主の申立てにより又は職権で、清算人を解任することができる。
2清算人が欠けたときは、裁判所は、清算人を選任する。
3清算人がある場合においても、裁判所は、必要があると認めるときは、更に清算人を選任することができる。
清算人は、必要があるときは、その職務を行わせるため、自己の責任で一人又は二人以上の清算人代理を選任することができる。
2前項の清算人代理の選任については、裁判所の許可を得なければならない。
清算人は、費用の前払及び裁判所が定める報酬を受けることができる。
2前項の規定は、清算人代理について準用する。
裁判所は、一人又は二人以上の監督委員を選任し、当該監督委員に対し、第五百三十五条第一項の許可に代わる同意をする権限を付与することができる。
2法人は、監督委員となることができる。
監督委員は、裁判所が監督する。
2裁判所は、監督委員が清算株式会社の業務及び財産の管理の監督を適切に行っていないとき、その他重要な事由があるときは、利害関係人の申立てにより又は職権で、監督委員を解任することができる。
監督委員が二人以上あるときは、共同してその職務を行う。
2ただし、裁判所の許可を得て、それぞれ単独にその職務を行い、又は職務を分掌することができる。
監督委員は、いつでも、清算株式会社の清算人及び監査役並びに支配人その他の使用人に対し、事業の報告を求め、又は清算株式会社の業務及び財産の状況を調査することができる。
2監督委員は、その職務を行うため必要があるときは、清算株式会社の子会社に対し、事業の報告を求め、又はその子会社の業務及び財産の状況を調査することができる。
監督委員は、善良な管理者の注意をもって、その職務を行わなければならない。
2監督委員が前項の注意を怠ったときは、その監督委員は、利害関係人に対し、連帯して損害を賠償する責任を負う。
監督委員は、費用の前払及び裁判所が定める報酬を受けることができる。
2監督委員は、その選任後、清算株式会社に対する債権又は清算株式会社の株式を譲り受け、又は譲り渡すには、裁判所の許可を得なければならない。
3監督委員は、前項の許可を得ないで同項に規定する行為をしたときは、費用及び報酬の支払を受けることができない。
裁判所は、調査命令をする場合には、当該調査命令において、一人又は二人以上の調査委員を選任し、調査委員が調査すべき事項及び裁判所に対して調査の結果の報告をすべき期間を定めなければならない。
前款(第五百二十七条第一項及び第五百二十九条ただし書を除く。)の規定は、調査委員について準用する。
特別清算開始の命令があった場合には、清算株式会社が次に掲げる行為をするには、裁判所の許可を得なければならない。
2ただし、第五百二十七条第一項の規定により監督委員が選任されているときは、これに代わる監督委員の同意を得なければならない。
3財産の処分(次条第一項各号に掲げる行為を除く。)
4借財
5訴えの提起
6和解又は仲裁合意(仲裁法(平成十五年法律第百三十八号)第二条第一項に規定する仲裁合意をいう。)
7権利の放棄
8その他裁判所の指定する行為
9前項の規定にかかわらず、同項第一号から第五号までに掲げる行為については、次に掲げる場合には、同項の許可を要しない。
10最高裁判所規則で定める額以下の価額を有するものに関するとき。
11前号に掲げるもののほか、裁判所が前項の許可を要しないものとしたものに関するとき。
12第一項の許可又はこれに代わる監督委員の同意を得ないでした行為は、無効とする。
特別清算開始の命令があった場合には、清算株式会社が次に掲げる行為をするには、裁判所の許可を得なければならない。
2事業の全部の譲渡
3事業の重要な一部の譲渡(当該譲渡により譲り渡す資産の帳簿価額が当該清算株式会社の総資産額として法務省令で定める方法により算定される額の五分の一(これを下回る割合を定款で定めた場合にあっては、その割合)を超えないものを除く。)
4その子会社の株式又は持分の全部又は一部の譲渡(次のいずれにも該当する場合における譲渡に限る。)
5当該譲渡により譲り渡す株式又は持分の帳簿価額が当該清算株式会社の総資産額として法務省令で定める方法により算定される額の五分の一(これを下回る割合を定款で定めた場合にあっては、その割合)を超えるとき。
6当該清算株式会社が、当該譲渡がその効力を生ずる日において当該子会社の議決権の総数の過半数の議決権を有しないとき。
7前条第三項の規定は、前項の許可を得ないでした行為について準用する。
8第七章(第四百六十七条第一項第五号を除く。)の規定は、特別清算の場合には、適用しない。
特別清算開始の命令があった場合には、清算株式会社は、協定債権者に対して、その債権額の割合に応じて弁済をしなければならない。
2前項の規定にかかわらず、清算株式会社は、裁判所の許可を得て、少額の協定債権、清算株式会社の財産につき存する担保権によって担保される協定債権その他これを弁済しても他の債権者を害するおそれがない協定債権に係る債務について、債権額の割合を超えて弁済をすることができる。
清算株式会社は、民事執行法その他強制執行の手続に関する法令の規定により、その財産の換価をすることができる。
2この場合においては、第五百三十五条第一項第一号の規定は、適用しない。
3清算株式会社は、民事執行法その他強制執行の手続に関する法令の規定により、第五百二十二条第二項に規定する担保権(以下この条及び次条において単に「担保権」という。)の目的である財産の換価をすることができる。
4この場合においては、当該担保権を有する者(以下この条及び次条において「担保権者」という。)は、その換価を拒むことができない。
5前二項の場合には、民事執行法第六十三条及び第百二十九条(これらの規定を同法その他強制執行の手続に関する法令において準用する場合を含む。)の規定は、適用しない。
6第二項の場合において、担保権者が受けるべき金額がまだ確定していないときは、清算株式会社は、代金を別に寄託しなければならない。
7この場合においては、担保権は、寄託された代金につき存する。
担保権者が法律に定められた方法によらないで担保権の目的である財産の処分をする権利を有するときは、裁判所は、清算株式会社の申立てにより、担保権者がその処分をすべき期間を定めることができる。
2担保権者は、前項の期間内に処分をしないときは、同項の権利を失う。
裁判所は、特別清算開始の命令があった場合において、清算の監督上必要があると認めるときは、債権者、清算人、監査役若しくは株主の申立てにより又は職権で、清算株式会社の財産に関し、その財産の処分禁止の仮処分その他の必要な保全処分を命ずることができる。
2裁判所は、特別清算開始の申立てがあった時から当該申立てについての決定があるまでの間においても、必要があると認めるときは、債権者、清算人、監査役若しくは株主の申立てにより又は職権で、前項の規定による保全処分をすることができる。
3特別清算開始の申立てを却下する決定に対して第八百九十条第五項の即時抗告がされたときも、同様とする。
4裁判所が前二項の規定により清算株式会社が債権者に対して弁済その他の債務を消滅させる行為をすることを禁止する旨の保全処分を命じた場合には、債権者は、特別清算の関係においては、当該保全処分に反してされた弁済その他の債務を消滅させる行為の効力を主張することができない。
5ただし、債権者が、その行為の当時、当該保全処分がされたことを知っていたときに限る。
裁判所は、特別清算開始の命令があった場合において、清算の監督上必要があると認めるときは、債権者、清算人、監査役若しくは株主の申立てにより又は職権で、清算株式会社が株主名簿記載事項を株主名簿に記載し、又は記録することを禁止することができる。
2裁判所は、特別清算開始の申立てがあった時から当該申立てについての決定があるまでの間においても、必要があると認めるときは、債権者、清算人、監査役若しくは株主の申立てにより又は職権で、前項の規定による処分をすることができる。
3特別清算開始の申立てを却下する決定に対して第八百九十条第五項の即時抗告がされたときも、同様とする。
裁判所は、特別清算開始の命令があった場合において、清算の監督上必要があると認めるときは、清算株式会社の申立てにより又は職権で、発起人、設立時取締役、設立時監査役、第四百二十三条第一項に規定する役員等又は清算人(以下この款において「対象役員等」という。)の責任に基づく損害賠償請求権につき、当該対象役員等の財産に対する保全処分をすることができる。
2裁判所は、特別清算開始の申立てがあった時から当該申立てについての決定があるまでの間においても、緊急の必要があると認めるときは、清算株式会社の申立てにより又は職権で、前項の規定による保全処分をすることができる。
3特別清算開始の申立てを却下する決定に対して第八百九十条第五項の即時抗告がされたときも、同様とする。
裁判所は、特別清算開始の命令があった場合において、清算の監督上必要があると認めるときは、債権者、清算人、監査役若しくは株主の申立てにより又は職権で、対象役員等の責任の免除の禁止の処分をすることができる。
特別清算開始の命令があったときは、清算株式会社は、特別清算開始の申立てがあった後又はその前一年以内にした対象役員等の責任の免除を取り消すことができる。
2不正の目的によってした対象役員等の責任の免除についても、同様とする。
3前項の規定による取消権は、訴え又は抗弁によって、行使する。
4第一項の規定による取消権は、特別清算開始の命令があった日から二年を経過したときは、行使することができない。
5当該対象役員等の責任の免除の日から二十年を経過したときも、同様とする。
10前号に掲げる場合以外の場合
11清算株式会社の申立てにより裁判所が定める額
8法定の原因
9支払不能であったこと又は支払の停止若しくは特別清算開始の申立てがあったことを協定債権者が知った時より前に生じた原因
10特別清算開始の申立てがあった時より一年以上前に生じた原因
7その他特別清算に必要な事項で裁判所の指定するもの
8清算株式会社の財産につき担保権(特別の先取特権、質権、抵当権又はこの法律若しくは商法の規定による留置権に限る。)を有する債権者がその担保権の行使によって弁済を受けることができる債権の額は、前項の債権の額に算入しない。
9公開会社でない清算株式会社における第一項の規定の適用については、同項中「六箇月(これを下回る期間を定款で定めた場合にあっては、その期間)前から引き続き有する」とあるのは、「有する」とする。
13ただし、これをもって善意の第三者に対抗することができない。