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債権者が債務者に対して有する一個又は数個の債権と、債権者が債務者に対して負担する一個又は数個の債務について、債権者が相殺の意思表示をした場合において、当事者が別段の合意をしなかったときは、債権者の有する債権とその負担する債務は、相殺に適するようになった時期の順序に従って、その対当額について相殺によって消滅する。
2前項の場合において、相殺をする債権者の有する債権がその負担する債務の全部を消滅させるのに足りないときであって、当事者が別段の合意をしなかったときは、次に掲げるところによる。
3債権者が数個の債務を負担するとき(次号に規定する場合を除く。)は、第四百八十八条第四項第二号から第四号までの規定を準用する。
4債権者が負担する一個又は数個の債務について元本のほか利息及び費用を支払うべきときは、第四百八十九条の規定を準用する。
5この場合において、同条第二項中「前条」とあるのは、「前条第四項第二号から第四号まで」と読み替えるものとする。
6第一項の場合において、相殺をする債権者の負担する債務がその有する債権の全部を消滅させるのに足りないときは、前項の規定を準用する。
債権者が債務者に対して有する債権に、一個の債権の弁済として数個の給付をすべきものがある場合における相殺については、前条の規定を準用する。
2債権者が債務者に対して負担する債務に、一個の債務の弁済として数個の給付をすべきものがある場合における相殺についても、同様とする。
当事者が従前の債務に代えて、新たな債務であって次に掲げるものを発生させる契約をしたときは、従前の債務は、更改によって消滅する。
2従前の給付の内容について重要な変更をするもの
3従前の債務者が第三者と交替するもの
4従前の債権者が第三者と交替するもの
債務者の交替による更改は、債権者と更改後に債務者となる者との契約によってすることができる。
2この場合において、更改は、債権者が更改前の債務者に対してその契約をした旨を通知した時に、その効力を生ずる。
3債務者の交替による更改後の債務者は、更改前の債務者に対して求償権を取得しない。
債権者の交替による更改は、更改前の債権者、更改後に債権者となる者及び債務者の契約によってすることができる。
2債権者の交替による更改は、確定日付のある証書によってしなければ、第三者に対抗することができない。
債権者(債権者の交替による更改にあっては、更改前の債権者)は、更改前の債務の目的の限度において、その債務の担保として設定された質権又は抵当権を更改後の債務に移すことができる。
2ただし、第三者がこれを設定した場合には、その承諾を得なければならない。
3前項の質権又は抵当権の移転は、あらかじめ又は同時に更改の相手方(債権者の交替による更改にあっては、債務者)に対してする意思表示によってしなければならない。
債権者が債務者に対して債務を免除する意思を表示したときは、その債権は、消滅する。
債権及び債務が同一人に帰属したときは、その債権は、消滅する。
2ただし、その債権が第三者の権利の目的であるときは、この限りでない。
指図証券の債務者は、その証券の所持人並びにその署名及び押印の真偽を調査する権利を有するが、その義務を負わない。
2ただし、債務者に悪意又は重大な過失があるときは、その弁済は、無効とする。
指図証券は、非訟事件手続法(平成二十三年法律第五十一号)第百条に規定する公示催告手続によって無効とすることができる。
金銭その他の物又は有価証券の給付を目的とする指図証券の所持人がその指図証券を喪失した場合において、非訟事件手続法第百十四条に規定する公示催告の申立てをしたときは、その債務者に、その債務の目的物を供託させ、又は相当の担保を供してその指図証券の趣旨に従い履行をさせることができる。
記名式所持人払証券(債権者を指名する記載がされている証券であって、その所持人に弁済をすべき旨が付記されているものをいう。以下同じ。)の譲渡は、その証券を交付しなければ、その効力を生じない。
記名式所持人払証券の所持人は、証券上の権利を適法に有するものと推定する。
何らかの事由により記名式所持人払証券の占有を失った者がある場合において、その所持人が前条の規定によりその権利を証明するときは、その所持人は、その証券を返還する義務を負わない。
2ただし、その所持人が悪意又は重大な過失によりその証券を取得したときは、この限りでない。
記名式所持人払証券の債務者は、その証券に記載した事項及びその証券の性質から当然に生ずる結果を除き、その証券の譲渡前の債権者に対抗することができた事由をもって善意の譲受人に対抗することができない。
第五百二十条の十三から前条までの規定は、記名式所持人払証券を目的とする質権の設定について準用する。
第五百二十条の八から第五百二十条の十二までの規定は、記名式所持人払証券について準用する。
債権者を指名する記載がされている証券であって指図証券及び記名式所持人払証券以外のものは、債権の譲渡又はこれを目的とする質権の設定に関する方式に従い、かつ、その効力をもってのみ、譲渡し、又は質権の目的とすることができる。
2第五百二十条の十一及び第五百二十条の十二の規定は、前項の証券について準用する。
指図証券の譲渡は、その証券に譲渡の裏書をして譲受人に交付しなければ、その効力を生じない。
第二款(記名式所持人払証券)の規定は、無記名証券について準用する。
指図証券の譲渡については、その指図証券の性質に応じ、手形法(昭和七年法律第二十号)中裏書の方式に関する規定を準用する。
指図証券の所持人が裏書の連続によりその権利を証明するときは、その所持人は、証券上の権利を適法に有するものと推定する。
何らかの事由により指図証券の占有を失った者がある場合において、その所持人が前条の規定によりその権利を証明するときは、その所持人は、その証券を返還する義務を負わない。
2ただし、その所持人が悪意又は重大な過失によりその証券を取得したときは、この限りでない。
指図証券の債務者は、その証券に記載した事項及びその証券の性質から当然に生ずる結果を除き、その証券の譲渡前の債権者に対抗することができた事由をもって善意の譲受人に対抗することができない。
第五百二十条の二から前条までの規定は、指図証券を目的とする質権の設定について準用する。
指図証券の弁済は、債務者の現在の住所においてしなければならない。
指図証券の債務者は、その債務の履行について期限の定めがあるときであっても、その期限が到来した後に所持人がその証券を提示してその履行の請求をした時から遅滞の責任を負う。
何人も、法令に特別の定めがある場合を除き、契約をするかどうかを自由に決定することができる。
2契約の当事者は、法令の制限内において、契約の内容を自由に決定することができる。
契約は、契約の内容を示してその締結を申し入れる意思表示(以下「申込み」という。)に対して相手方が承諾をしたときに成立する。
2契約の成立には、法令に特別の定めがある場合を除き、書面の作成その他の方式を具備することを要しない。
承諾の期間を定めてした申込みは、撤回することができない。
2ただし、申込者が撤回をする権利を留保したときは、この限りでない。
3申込者が前項の申込みに対して同項の期間内に承諾の通知を受けなかったときは、その申込みは、その効力を失う。
申込者は、遅延した承諾を新たな申込みとみなすことができる。
承諾の期間を定めないでした申込みは、申込者が承諾の通知を受けるのに相当な期間を経過するまでは、撤回することができない。
2ただし、申込者が撤回をする権利を留保したときは、この限りでない。
3対話者に対してした前項の申込みは、同項の規定にかかわらず、その対話が継続している間は、いつでも撤回することができる。
4対話者に対してした第一項の申込みに対して対話が継続している間に申込者が承諾の通知を受けなかったときは、その申込みは、その効力を失う。
5ただし、申込者が対話の終了後もその申込みが効力を失わない旨を表示したときは、この限りでない。
申込者が申込みの通知を発した後に死亡し、意思能力を有しない常況にある者となり、又は行為能力の制限を受けた場合において、申込者がその事実が生じたとすればその申込みは効力を有しない旨の意思を表示していたとき、又はその相手方が承諾の通知を発するまでにその事実が生じたことを知ったときは、その申込みは、その効力を有しない。
申込者の意思表示又は取引上の慣習により承諾の通知を必要としない場合には、契約は、承諾の意思表示と認めるべき事実があった時に成立する。
承諾者が、申込みに条件を付し、その他変更を加えてこれを承諾したときは、その申込みの拒絶とともに新たな申込みをしたものとみなす。
ある行為をした者に一定の報酬を与える旨を広告した者(以下「懸賞広告者」という。)は、その行為をした者がその広告を知っていたかどうかにかかわらず、その者に対してその報酬を与える義務を負う。
懸賞広告者は、その指定した行為をする期間を定めてした広告を撤回することができない。
2ただし、その広告において撤回をする権利を留保したときは、この限りでない。
3前項の広告は、その期間内に指定した行為を完了する者がないときは、その効力を失う。
懸賞広告者は、その指定した行為を完了する者がない間は、その指定した行為をする期間を定めないでした広告を撤回することができる。
2ただし、その広告中に撤回をしない旨を表示したときは、この限りでない。
前の広告と同一の方法による広告の撤回は、これを知らない者に対しても、その効力を有する。
2広告の撤回は、前の広告と異なる方法によっても、することができる。
3ただし、その撤回は、これを知った者に対してのみ、その効力を有する。
広告に定めた行為をした者が数人あるときは、最初にその行為をした者のみが報酬を受ける権利を有する。
2数人が同時に前項の行為をした場合には、各自が等しい割合で報酬を受ける権利を有する。
3ただし、報酬がその性質上分割に適しないとき、又は広告において一人のみがこれを受けるものとしたときは、抽選でこれを受ける者を定める。
4前二項の規定は、広告中にこれと異なる意思を表示したときは、適用しない。
広告に定めた行為をした者が数人ある場合において、その優等者のみに報酬を与えるべきときは、その広告は、応募の期間を定めたときに限り、その効力を有する。
2前項の場合において、応募者中いずれの者の行為が優等であるかは、広告中に定めた者が判定し、広告中に判定をする者を定めなかったときは懸賞広告者が判定する。
3応募者は、前項の判定に対して異議を述べることができない。
4前条第二項の規定は、数人の行為が同等と判定された場合について準用する。
双務契約の当事者の一方は、相手方がその債務の履行(債務の履行に代わる損害賠償の債務の履行を含む。)を提供するまでは、自己の債務の履行を拒むことができる。
2ただし、相手方の債務が弁済期にないときは、この限りでない。
当事者双方の責めに帰することができない事由によって債務を履行することができなくなったときは、債権者は、反対給付の履行を拒むことができる。
2債権者の責めに帰すべき事由によって債務を履行することができなくなったときは、債権者は、反対給付の履行を拒むことができない。
3この場合において、債務者は、自己の債務を免れたことによって利益を得たときは、これを債権者に償還しなければならない。
契約により当事者の一方が第三者に対してある給付をすることを約したときは、その第三者は、債務者に対して直接にその給付を請求する権利を有する。
2前項の契約は、その成立の時に第三者が現に存しない場合又は第三者が特定していない場合であっても、そのためにその効力を妨げられない。
3第一項の場合において、第三者の権利は、その第三者が債務者に対して同項の契約の利益を享受する意思を表示した時に発生する。
前条の規定により第三者の権利が発生した後は、当事者は、これを変更し、又は消滅させることができない。
2前条の規定により第三者の権利が発生した後に、債務者がその第三者に対する債務を履行しない場合には、同条第一項の契約の相手方は、その第三者の承諾を得なければ、契約を解除することができない。
債務者は、第五百三十七条第一項の契約に基づく抗弁をもって、その契約の利益を受ける第三者に対抗することができる。
契約の当事者の一方が第三者との間で契約上の地位を譲渡する旨の合意をした場合において、その契約の相手方がその譲渡を承諾したときは、契約上の地位は、その第三者に移転する。